WEリーグ加入したC大阪ヤンマーに欠けているもの MF脇阪「シンプルに覚悟と自覚が足りない」
2024年03月13日 06:00
サッカー
先月28日にパリ五輪出場を決めた日本代表メンバーに、三菱重工浦和はDF石川、MF清家、DFからFWまでこなす高橋の3人を送り込んでいる。対して、C大阪ヤンマーは0人だ。「究極の育成型クラブ」を掲げ、FWザーラ・ムズダリファ以外の全員が下部組織か提携校出身。ベンチ入りメンバー18人の平均年齢は22・06歳と大いに成長の余地を残す未成熟なチームで、佐伯真道レディース事業部長も「3年で3強と上位争い」を目標に掲げる。実力が劣るのは現時点では当然だが、最初は感じられた気迫が、試合時間を追うごとに伝わってこなくなったのもまた事実だ。
なでしこリーグ1部からの昇格。言うなれば“自動的”にWEリーガーとなった選手もいる。一方、FW矢形ら主力選手は、他クラブでプロの厳しさに揉まれてきた。昨季INAC神戸に在籍していた主将のMF脇阪は、そこに明確な意識の差が生じていると警鐘を鳴らす。「シンプルに覚悟と自覚が足りないのは事実。チーム内でも差がすごいある」。三菱重工浦和戦は、主力の故障やU―20アジア杯代表選手の不在などで、若手にとってはチャンスの場でもあった。実力うんぬんよりプロ意識の差が露見した格好だ。
C大阪のサポーターは男女ともに、とても温かい。だからこそ脇阪は「(観客が)来てくれることに甘えている。結果を出さないとという危機感を(自身も含め)もっと持ってほしいと思います」と苦々しく話した。今後の飛躍を目指すうえで意味のある大敗にするためには、プロ意識の向上が欠かせない。 (北野 将市)
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