中村俊輔氏 欧州CL準々決勝パリSG―バルサを占う エムバペの破壊力か 現代版トップ下ギュンドアンか
2024年03月28日 04:45
サッカー
4強を懸けて激突する準々決勝。俊輔氏が注目チームの一つに挙げたのが、決勝トーナメント1回戦で日本代表MF久保が所属するRソシエダード(スペイン)を撃破したフランスの名門だ。
「両チームはフォーメーション(4―3―3)も、同じポジションの選手のタイプも似ている。ソシエダードは(ボールを保持して)中盤を支配するチームだけど、パリSGはボールの動かし方、個でも圧倒的に上回っていた」
結果は2戦合計4―1。中でも3得点を決めたフランス代表FWエムバペは改めて異次元な破壊力を示した。「やっぱり速い。ちょっとワンランク上。前線の他の2人(デンベレ、バルコラ)も含め、特にカウンターが魅力的。前線があれだけ強烈だと、他の選手はプレー選択がしやすい」
そんな世界最高のストライカーを擁するチームを迎え撃つのが、今季限りでシャビ監督の退任が決まっているバルセロナ。
「バルサはメンバー次第だと思う。(中盤で)ギュンドアン、ペドリ、デヨングが一緒にプレーできたらベストだけど、必ず誰かがケガをしている。特にアンカーが気になる」
そのアンカーには最近、デンマーク代表MFクリステンセンが起用されているが、「彼は掃除役みたいなタイプで、デヨングが入った時と比べ、あまりボールがうまく回らない。そうなると(1トップの)レバンドフスキが前線で孤立する」と指摘する。
では、バルセロナのキーマンは誰か。「ギュンドアンは不可欠な存在。セカンドトップとトップ下の中間のような選手で、ボランチにもなれる。現代サッカーのトップ下。FW、サイドの選手とも絡んで、ニアゾーンに入ったり、ポジション取りが本当にうまい」
注目ポイントにアンカーの人選のほか、昨季までマンチェスターCでプレーしていたドイツ代表MFの存在を挙げた。
見どころ満載の名門同士の激突。俊輔氏は最後に「何が起こるか分からないのがサッカー」と前置きした上で「パリSGは勢いに乗っている。リーグ戦で首位を独走しているし、欧州CLに集中できるから、多少、有利だと思う」と予想した。