神戸 終了間際のゴールラッシュで逆転 悪夢のPKでドローに終わる
2024年07月21日 00:30
サッカー
33分の神戸の同点劇はダイナミックだった。中央右のFW武藤嘉紀(32)から大きく左に張ったFWジェアン・パトリッキ(27)に超ワイドに展開する。パトリッキのクロスを頭で押し込んだのはMF佐々木大樹(だいじゅ=24)だった。
後半9分の名古屋・MF稲垣祥(32)の左足ダイレクトボレー20メートル弾は仕方ない。敗色濃厚の後半45分になって神戸劇場が始まった。
交代して入ったばかりのMF山内翔(かける=22)がファーストタッチで左サイドを突破。そのままペナルティーエリアに突入して同点ゴールを決めたのだ。その3分後、交代出場していたDF菊池流帆(27)がゴール前で1メートル93の名古屋DF三国ケネディエブス(24)の頭上からヘディングシュートを叩き込み、一気に逆転したのだ。
盛り上がるスタンドと長いアディショナルタイム。名古屋のPKを告げる笛が沈黙に変えた。GK前川がハイボールを処理しようとして名古屋FW山岸祐也(30)と接触してしまったのだ。結果、3―3のドローに終わった。
神戸の吉田孝行監督(47)は「ホームで勝ちたかったが、本当にもったいない試合。前川のきょうの評価は難しい。(PKを与えた)クロスの高さとか場所とか、本当に出る状況だったのか。個々が反省しないといけないと思います」と厳しい表情だった。
収穫は短い残り時間で一時は逆転したことだろう。同点弾の山内は「前を向いたらスペースがあるのは分かっていた。チームとして負けていたので、周りを見るよりはゴールを見て」シュートを選択して決めた。勝ち越し弾の菊池は「センターバックですが、右サイドバックで起用されている。攻撃が好きなので前に上がっていて。山川がいいボールを挙げてくれたので、魂込めました」と胸を張った。
この試合はDF酒井高徳(33)、FW宮代大聖(24)に加えてリーグ戦全試合に出場していたMF山口蛍主将(33)がケガで欠場。「出てない選手にはチャンスだと思っている」と菊池が話すように攻撃面では選手層の厚さを見せることができた。
リーグ戦は一時中断し、再開は8月7日。27日に国立でイングランド・プレミアリーグのトッテナムとのワールドチャレンジマッチを戦う。優勝戦線再浮上に向けての試金石になるか。神戸は鹿島に抜かれて5位に後退。首位・町田との差は「勝ち点7」だ。
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