町田 首位決戦で痛恨黒星…3位転落 黒田監督「立ち上がりの悪さ全て」初昇格優勝の偉業は一歩後退

2024年09月29日 04:30

サッカー

町田 首位決戦で痛恨黒星…3位転落 黒田監督「立ち上がりの悪さ全て」初昇格優勝の偉業は一歩後退
 広島に敗れ、肩を落とす町田イレブン=Eピース Photo By 共同
 【明治安田J1リーグ第32節   町田0-2広島 ( 2024年9月28日    Eピース )】 明治安田J1リーグは9試合が行われ、同じ勝ち点で迎えた首位攻防戦は町田が広島に0―2で敗れた。前半の早い時間に得意だったクロス守備から2点を失い、後半の反撃も届かず。2連勝の広島は勝ち点を62として首位固めに成功した。神戸は浦和に1―0で勝ち2位に浮上。町田は3位に後退した。
 大一番で看板の堅守が崩れた。得意だったクロス守備から2失点。就任2年目で初の同一チームからシーズン2敗に黒田監督は「立ち上がりの悪さ、2失点したことが全て。クロス対応があまりにも悪すぎた」と敗因をはっきりと指摘した。

 優勝戦線を左右する頂上決戦は、リーグ最少失点の町田の守備が最多得点の広島攻撃陣をどう封じるかが焦点だった。だが、前半3分、MF中野の右クロスから今夏加入のFWパシエンシアがボレー。今季最も早い時間帯の失点が、先行逃げ切りを得意とする町田のリズムを狂わせた。

 同23分には中央で意表を突くクイックリスタートから展開され、クロスをFW加藤に押し込まれ追加点。目の前で失点しピッチに両膝をついた主将のDF昌子は「僕のマークなので自分の反省」としつつ「(リスタートは)相手のしたたかさかウチの経験不足か…。たぶん後者でしょうね」と力の差を認めた。

 首位を快走していた今夏、MF相馬やDF中山ら現日本代表クラスを次々に補強。だが相馬は抱えていた故障が長引き、この日6試合ぶり先発復帰も得点はお預け。デビュー戦で得点した中山も右膝負傷で今季中の復帰は難しくなった。フィジカルの強さを前面に出したプレー強度にも陰りが見られ、一時は2位以下に勝ち点5差をつけながら、8月以降は2勝4分け2敗と波に乗れず。一時は暫定的に12差をつけた広島に先行を許した。

 史上初の初昇格優勝という偉業は少し遠のいたが、もちろんまだ希望はある。黒田監督は「上に食らいついていけばチャンスが出てくる。諦めずこのまま走り続けたい」と仕切り直しを誓った。

《ロングスローを広島が“妨害”》 町田がロングスローの際にボールを拭くためタッチライン際に置くタオルに、広島のベンチメンバーが水をかけて“妨害”する一幕があった。町田はこれまで他のチームからもタオルを動かされるなどの行為を受けており、強く抗議した黒田監督は「反スポーツ行為に値すると思う。相手の用意したものには触れない。リーグも厳しく見てほしい」と苦言を呈した。町田ではFW藤尾がPKでボールに水をかける行為なども議論を呼んでいる。

《15年以来のVへ 直近L10戦9勝》 優勝争いの行方を占う一戦をものにした広島・スキッベ監督は「勝利に値する試合だった。非常に満足している」と絶賛の言葉を並べた。前半に挙げた2点は、いずれも中野の右クロスから。3分の先制点は元ポルトガル代表のパシエンシアが右足で合わせ、23分の2点目は加藤が低いボールに反応して左足で決めた。直近リーグ10試合で9勝1分けと破竹の勢いで15年以来のJ1優勝へ、視界がはっきりと開けた。

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