新潟・松橋監督 クラブ初戴冠まであと1勝「魅せることと勝つこと。両方求めたい」11・2ルヴァン杯決勝
2024年10月28日 04:00
サッカー
「もちろんワクワクしかない。なんでまだこんなに時間があるんだって感じですよ。早く来てほしい」
リーグ戦は6試合未勝利で16位と残留争いに巻き込まれている。状況を理解しつつも、目の前の一戦に集中するスタンスは変わらない。「今あるものをしっかり見て、いい結果を勝ち得るために、いい準備をする」と一丸でたどり着いた大舞台に集中している。
横浜のコーチとして18年にルヴァン杯決勝を経験。横浜ユースを率いていた時にも、全国大会の決勝を何度も味わっている。大一番では選手のメンタル面がポイントの一つとなるが「気持ちをリラックスさせる上でも楽しむことが大事」という。
プレー面でも同じだ。ピッチ上の選手の判断を大事にするチームにおいて、プレーを縛るつもりは毛頭ない。「これをやらなくてはいけないとか、相手の良さが出るからやってはダメとか、やってはいけないことは先に言ってはいけないのかなと。それがチームのスタイルとして有効に働くチームもあると思うけれど、ウチはそうじゃない。彼らが生き生きとサッカーをしている姿を皆さんに見てほしい」。
聖地・国立での決勝は「魅せることと勝つこと。両方を求めたい」と強調。新潟といえば、高いボール支配率で相手守備を崩す攻撃が大きな特長だ。一方で勝つためには「スタイルは度外視とは言わない。でもどこかではそういう(スタイルとは違う)瞬間はある」と、局面に応じた対応力の重要性を挙げる。
タイトル獲得で得られるチームとしての自信、クラブとしての格などは「後から付いてくるもの」。先を考えず、次の1勝だけを見据えている。「熱い声援を頂けると思うので、そこに一緒に乗っかって調子に乗って行きたい。当日のお楽しみですね」。万全の状態で初の栄冠に挑む。(西巻 賢介)