ファッションデザイナー高田賢三さん パリでコロナ感染死去 81歳

2020年10月05日 05:30

社会

 日本を代表するファッションデザイナーでブランド「KENZO」を創設し世界的に活躍した高田賢三(たかだ・けんぞう)さんが4日、新型コロナウイルス感染によりパリ近郊の病院で死去した。フランスのメディアが伝えた。81歳。兵庫県出身。フランスは9月24日、1日のコロナ新規感染者数が1万6000人を超え過去最多を記録。感染拡大が深刻だった。
 実家が日本旅館で、和服女性に囲まれていたことから服飾に興味を持った。文化服装学院デザイン科師範科を卒業。同級生には、コシノジュンコ氏ら後のファッション界をリードする人材がそろっており「花の9期生」と呼ばれた。65年に渡仏。「ジャングル・ジャップ」というブティックをオープン。資金難で日本から着物の生地を取り寄せワンピースに仕立てたところ、ファッション誌「ELLE」の目に留まり、表紙を飾ったことで注目された。その後「KENZO」と改名して世界的ファッションブランドの一つに育てた。70年代のファッション業界をイブ・サンローランとともに引っ張った。高田さん、7月に亡くなった山本寛斎さん、三宅一生さん(82)らと日本のファッションを世界に広めた。

 花柄を多用しカラフルな色彩のデザインが特徴。世界の民族衣装も取り入れた。2004年のアテネ五輪の日本選手団の公式服もデザインした。

 今年1月にはインテリア商品を中心とする新たなホーム&ライフスタイルハイブランド「K三(ケースリー)」の立ち上げを発表。7月に山本さんが亡くなった時には「パフォーミングアートのプロデューサーとしても活躍されていて、いつも“元気”をいただいておりました」と追悼のコメントを発表していた。

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