四谷大塚が謝罪 元講師が女子生徒盗撮 再発防止へ…全教室で業界初の「ライブモニター」導入へ

2023年08月18日 11:39

社会

 大手中学受験塾の四谷大塚の男性講師が女子児童の下半身を狙った盗撮動画などを撮り、SNSに投稿していた騒動を巡り、四谷大塚は17日に公式サイトを通じて謝罪した。また、再発防止のため、塾業界初となる「ライブモニタリングシステム」を開発し、全教室に設置すると発表した。
 今月12日、一部メディアが元講師の盗撮疑惑を報じ、四谷大塚は同日、本紙の取材に事実関係を認めた。講師は児童の名前や住所などの個人情報も漏えいさせていたという。

 四谷大塚によると、10日に一部メディアの取材を受けて知ったという。講師は教室で、机の下からローアングルで小学生の下半身を狙った盗撮を繰り返し撮影。小児性愛者が集うサイトやSNSに投稿していた。講師が事実関係を認めたため、10日に懲戒解雇処分となった。講師について四谷大塚は「真面目な印象だった」とし「気づけなかったこちらの落ち度」としている。

 17日には「元社員不祥事に関する再発防止対策について」のお知らせを掲載。「元社員による、教室内における生徒の盗撮事件が発覚しました。今回の事態を起こしてしまったことは、誠に遺憾であり、このような人物を採用したことについても猛省し、使用者としての責任を痛切に感じております」と謝罪。「四谷大塚は、今回の不祥事を極めて重く受け止め、二度とこのような事態を起こさぬよう、以下の再発防止対策を実行してまいる所存です」と、2点の再発防止策を発表した。

 1つは「家庭からの教室内ライブモニタリングシステムの開発と設置」で、「講師やスタッフはスマートフォンなどの写真・動画が撮影可能な機器類の教室内への持ち込みを厳禁とし、個人情報へのアクセスは校舎責任者及びそれに準ずる者に制限することは当然のこととして、即時、実行してまいります。更に新たに、ご家庭から校舎にお通いのお子さまの教室での授業の様子が、スマートフォンなどの電子機器からリアルタイムに確認できる、ライブモニタリングシステムを早急に開発し、四谷大塚の全校舎、全教室に設置致します」と発表。この取り組みは「塾業界内でも導入しておらず、弊社が先駆けとなる画期的なシステム」だといい、「お子様が授業を受けている教室の様子をいつでもご家庭からご確認いただくことで、安心して私どもの校舎にお子様を送り出していただけると考えます」と説明。開発・設置には3カ月ほどかかるという。

 さらに、「従業員の採用における、より慎重かつ厳格な選抜の実施」として、「正社員・非常勤講師及びアルバイトスタッフなどの従業員の採用過程において、これまで以上に、より慎重かつ厳格な面接での選抜を行うとともに、不適切な人物を完全に検知できるものではないと承知しておりますが、心理学専門家の指導の下、心理分析テスト・性格分析テストの活用をして、適切な人物を採用するように努めます」と採用システムの刷新を発表。

 「上記2点の再発防止対策を実行することで、完璧な再発防止になるとは申し上げません。先ずは早急に上記2点を実行し、更に改善しながら、より完全な再発防止対策を講じてまいります」と記した上で「決してこのような事態を繰り返すことなく、保護者様は安心してお子様を四谷大塚の校舎に送り出すことができ、お子様は安心して校舎に通うことができるよう、四谷大塚は全社を挙げて再発防止に全力を尽くす所存です」と宣言。「このたびの件は、皆様にご心配、ご迷惑をおかけして、誠に申し訳ございませんでした。心より深くお詫び申し上げます」と重ねて謝罪した。

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