日本一の民泊に「今昔荘天下茶屋」2位&3位は北海道と河口湖の施設 インバウド需要で際立つ多様化
2024年02月18日 14:21
社会
難波や天王寺に近く、関西空港から直行にもかかわらず下町風情が残り物価も安かった天下茶屋地区。それが功を奏して宿泊費を安く設定できるため、外国人観光客の人気は高く、現在も民泊施設は国内屈指の数だ。
その中で異彩を放つ高級宿の「今昔荘」。築古の家屋をフルリノベーションして、古かった家屋を完全に生まれ変わらせている。同施設を運営する株式会社ファンバウンドの大門拓童代表取締役は「人的サービスではホテルにかないませんが、施設の中でくつろいだり楽しんだりしていただくことには徹底的にこだわっています。それが認めてもらえて良かった」とグランプリ受賞を喜んだ。宿泊費は6万円から。最大人員12名。
(https://konjakuso.jp/room9.php)
準グランプリ「ジャパビスタ ルスツ天地」は遊園地、スキー場、ゴルフ場などが混在するリゾートで世界的にも評価が高い「ルスツリゾート」から車で2分の立地。「特区民泊で成功する民泊のはじめ方」などの著者、新山彰二氏が自らプロデュースした施設。「2年かけて作り上げた」自信作だ。
(https://bijousuites.airhost.co/ja/houses/381367)
3位の「ヴィラ・セゾン・フジ」はプールでくつろぎながら富士山を眺められる贅沢な施設。ドッグランもあるため、ペット同伴も可能だ。(https://villa-saison-fuji.com/)
元々はシェアリング・エコノミーとして、空き部屋や保有物件の有効利用を目的に欧米で始まった民泊事業。今では世界中で親しまれているが、日本では法整備に時間がかかったこともあり、認知が遅れ、インバウンド需要だけが圧倒的だった。原則セルフチェックイン、セルフチェックアウトのため、不安に感じる住民が多かったことも国内観光のツールとして根付かなかった要因の1つだ。
イベントで審査委員長を務め、民泊運営の経験を持つ東京都江東区議会議員の高野勇斗氏は「まずはコロナ禍を生き抜いた経営者たちの根性を称えたい」とその商魂に敬意を表するとともに「コスパのいい施設、高級宿、リゾート系まで登場することによって民泊業界は明らかに多様化しています。選択肢が増えることで利用者は間違いなく増える。私は明るい未来が待っていると思います」と今後の発展を期待していた。