スペインの教会でまた修復失敗…変わり果てた天使像に修復技師協会会長「歴史遺産に対するテロ行為」

2024年08月04日 18:59

社会

スペインの教会でまた修復失敗…変わり果てた天使像に修復技師協会会長「歴史遺産に対するテロ行為」
ソリアの文化遺産保護団体X(@soriapatrimonio)から。左が修復前、右が修復後の教会
 スペインのマドリードの北東、ソリアにあるヌエストラ・セニョーラ・デル・ミロ教会で、大規模な修復が行われたが、あまりの出来に各方面から避難の声が上がり、教会は解決策が見つかるまで閉鎖されることになった。
 バロック様式のその教会は1725年に建設されたもの。ソリアの文化遺産保護団体はX(旧ツイッター)で、修復のビフォー&アフター、真っ赤な唇&太い眉の姿と変わり果てた天使象の写真を投稿し「なんてことをしてくれたんだ!」「修復とは言えない」と非難している。

 スペイン修復技師協会のフランシスコ・マヌエル・エスペッホ会長も「これは修復ではなく歴史遺産に対するテロ行為だ」と語っている。

 スペインでは、10年以降修復によって、元の姿から“改変”される事象が度々起こっており、12年にサラゴサのボルハの教会でキリストのフレスコ画が、素人が修復した結果「サルのキリスト」と呼ばれるようになってしまったほど大失敗したことがあった。また、彫刻でも20年にパレンシアの銀行で1923年製作の彫像の顔が、映画「トイ・ストーリー」のキャラとしても知られる「ミスター・ポテトヘッド」に似るという事態となってしまったこともあった。

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