照ノ富士 部屋閉鎖、転籍…苦境越え出世 周囲必死のサポート
2015年05月28日 11:15
相撲
しかし、待ち受けていたのは厳しい現実だった。就労ビザを取得できた11年5月にデビューして丸1年で幕下上位に上がったが、そこから足踏み。原因は環境だった。病気を抱える師匠が稽古を見ることができず、力士は3人に。経営も悪化し、十分に食料が確保できなかった。同部屋だった呼び出し・照矢は「何とか鍋だけはつくろうとみんなで努力した。稽古も今の付け人の駿馬が真面目なので“やろう”と声掛けした」と説明。入門から2年が経過し160キロあった体重は5キロ減った。悩めるホープに苦しい環境を乗り切らせようと周囲が必死にサポートした。
そんな時に伊勢ケ浜部屋に転籍。環境に恵まれて才能は開花し、わずか2年で大関となった。厳しい稽古に耐えられるのは、人生には苦難があることを知っているから。狙うは頂点。富士の上から照らす太陽になる日は、そう遠くない。(特別取材班)
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