沙羅涙 銅にも「情けない」 世界選手権4度目も初V届かず
2017年02月26日 05:30
ジャンプ
「またやってしまった。同じことを繰り返す自分に情けない気持ちでいっぱい」
小学生の頃から慕う山田いずみコーチ(38)の胸で泣いた。それはまるで悪夢のソチ五輪の再現シーンのようでもあった。
「まずまずいいジャンプが飛べた」という1回目は2位につけた。上位4人が4・2点差の中にひしめく混戦で、首位との差は飛距離にして約1・5メートル。金メダルは手の届くところにあった。しかし2回目は「いいところを見せたいという気持ちで力んでしまった」とバランスを崩し、飛型もぶれた。95メートルと伸びずに3位。夢はついえた。
「大事な試合にピークを持っていく力が足りない。根本的なところから変えていかないといけない」。W杯53勝を挙げている女王に技術的な瑕疵(かし)があるとは思えない。直近のW杯では5戦4勝。調子も悪くなかった。だが勝てない。前々回はヘンドリクソン(米国)に競り負け、ソチ五輪と前回大会は表彰台すら逃した。今季W杯では通算50勝が懸かった日本4連戦で勝てず、平昌五輪プレ大会の初戦でも優勝を逃した。
高梨の言う「大きな試合に合わせていく力」。フォクトの活躍を見ればそれを認めざるを得ない。ソチ五輪金メダリストは今季W杯で未勝利ながら見事に連覇を果たした。大舞台のたびに輝くフォクトが何かを“もっている”のは間違いない。
1回目首位のルンビー(ノルウェー)の失速により、高梨も2大会ぶりのメダルは確保した。「メダルを持ち帰ることができて、何とか自分を保てている」。大きな失望とともに再び刻み込まれた心の傷。“大舞台で高梨は勝てない”。1年後の平昌で、またそのジンクスと向き合わなければならない。
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