停滞か、新時代か…過渡期にある日本女子フィギュア
2017年03月28日 15:18
フィギュアスケート
三原と同じ初出場の16歳、樋口新葉。四大陸選手権では右足甲を痛めていた影響もあって、ジャンプでミスを連発して9位に沈む、涙に暮れた。今大会もっとも調整具合が心配された選手だった。だが、3回転ルッツ―3回転トーループの連続ジャンプなどを次々と着氷。さらには3回転ルッツ―3回転ループの高難度の連続ジャンプにも挑むなど復調を感じさせる練習内容だった。「ゼロからやり直してきました。思い切り滑れたら、結果がついてくると思います」。そう話す表情に明るさが戻ったのが何よりの好材料だ。
約1週間前に出場が決まった本郷理華。四大陸選手権も同様に緊急参戦だったため、今回は心の準備ができていた様子で「不安もあったけれど、逃げずに自分ができることをやってきました」と話した。練習ではスピードのある滑りで、精力的にジャンプを跳び、調整不足の懸念はなさそうだ。「せっかく滑る機会を頂いたので、納得いく演技がしたい。五輪に出たいと思っているので、しっかり結果を残さないといけない」とモチベーションは高い。
今大会出場選手の合計得点の今季ベストを見ると、三原が5番手、樋口が9番手、本郷が14番手。3枠確保には上位2選手の順位の合計が「13以内」でなければいけないが、三原と樋口を合わせると「14」で3枠確保は簡単なことではない。2年前に銀メダルを獲得している宮原の欠場は大きな痛手だ。ただ、もともと昨年末に代表が決まった時から、枠取りのプレッシャーのかかる世界選手権を経験した4年前の選手はおらず、不安視する声はあった。今回代表を逃した浅田真央がキャリア晩年を迎えるなど日本の女子は今、過渡期にある。三原たちがこの苦境を乗り越えて自力で五輪出場枠を獲得すれば、一気に世代交代が進むだろう。停滞か、新時代か。ここは日本女子の分岐点になるかもしれない。(柳田 博)
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