あなたは東京五輪の開会式に何を求めますか?ただ今ご意見募集中
2017年06月29日 09:00
五輪
当然、懇談会メンバーの意見だけでは偏りがあるので一般からも広く意見を募り、寄せられたさまざまな声を参考にしながら懇談会が今年末までに基本的なコンセプトをまとめることになっている。そして来年以降に総合監督や制作会社などが選定され、20年8月の開会式を目指す。今回の一般からの意見公募は懇談会での話し合いのたたき台になる重要なものなので、一人でも多くの人に参加を呼びかけ、前例にとらわれない斬新なアイデアを期待したい。
私個人としては、過去よりも未来に目を向けた開会式にしてほしいと願っている。開会式では自国の歴史や文化を世界に紹介するパフォーマンスが長時間にわたって繰り広げられるのがお決まりだが、日本はすでに64年東京、72年札幌、98年長野と過去に3回五輪を開催している。今さら日本の歴史や文化をアピールしても仕方がない。過去よりも未来、これからの日本と世界を斬新な演出で描いてほしい。
今までいろいろな五輪の開会式を見てきたが、一番驚いたのは84年ロサンゼルス五輪のロケットマンだった。個人用のロケットベルトを背中に付けた男性が聖火台の下から空中に飛び出し、競技場に降り立ったのには度肝を抜かれた。まるでSFの世界がそのまま出現したような感じで、アメリカという国は本当に凄いなと思わされた。20年東京五輪でも、世界をあっと驚かせるような最先端技術を期待したい。人工知能(AI)、IoT、自動運転車、ドローン、スーパーハイビジョン…64年当時には想像もつかなかった新しい技術が、我々にどんな未来をもたらすのか。考えただけでもワクワクしてくる。
スポーツは肉体を極限まで鍛え上げて人間同士がぶつかり合うアナログの極致だ。最先端技術とアナログな人間との融合。それこそが東京五輪開会式のコンセプトにふさわしいと思うのだが、皆さんの意見はいかがだろうか。 (編集委員)
◆藤山 健二(ふじやま・けんじ)1960年、埼玉県生まれ。早大卒。スポーツ記者歴34年。五輪取材は夏冬合わせて7度、世界陸上やゴルフのマスターズ、全英オープンなど、ほとんどの競技を網羅。ミステリー大好きで、趣味が高じて「富士山の身代金」(95年刊)など自分で執筆も。
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