【林享の目】得意の背泳ぎが「力ずく」になっている萩野

2017年07月29日 09:30

競泳

【林享の目】得意の背泳ぎが「力ずく」になっている萩野
世界選手権男子200メートル個人メドレー決勝、力泳する瀬戸(上)と萩野(下) Photo By スポニチ
 【水泳世界選手権第14日 ( 2017年7月27日    ハンガリー・ブダペスト )】 ケイリシュ得意の平泳ぎまでにリードを広げ、最後の自由形で競り勝つのが萩野のレースプランだったと思うが、勝敗のポイントになってしまったのは背泳ぎだったと思う。この日のラップは29秒1。日本記録をつくった際は28秒4だったから、ここだけで0秒7遅れている。最終的なタイム差は0秒45。非常に悔いが残ると思う。
 最近気になっていたのは、得意だった背泳ぎに爆発的な伸びがなくなっていることだ。筋力は順調についてきていると思うが、以前のようなブレない泳ぎから「力ずく」になっていると感じる。また、背泳ぎは水中での腕のかきにおいて、他の泳法より肘の負担が大きい。右肘手術の影響が残っているのかもしれない。

 瀬戸はレース数をこなしたことで体力に不安があったのか、最初のバタフライで突っ込み切れなかった。準決勝よりタイムを落としたのも、体力面の影響だろう。残る400メートル個人メドレーの3連覇は、リカバリーに懸かっていると思う。(92年バルセロナ五輪男子100メートル平泳ぎ4位、東海学園大水泳部監督)

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