大の里 V誓った親方との約束「昨日親方からは優勝しても喜ぶなと言われたので冷静に冷静に、と」会場爆笑

2024年05月26日 17:41

相撲

大の里 V誓った親方との約束「昨日親方からは優勝しても喜ぶなと言われたので冷静に冷静に、と」会場爆笑
<夏場所千秋楽>優勝力士インタビューを受け、笑顔を見せる大の里(撮影・久冨木 修)  Photo By スポニチ
 大相撲夏場所は26日、東京・両国国技館で千秋楽の取組が行われ、新小結・大の里(23=二所ノ関部屋)が関脇・阿炎(30=錣山部屋)に勝って12勝3敗で初優勝を決めた。初土俵から所要7場所で、幕下付け出しでは横綱・輪島の15場所を更新する史上最速優勝。新小結での優勝は1957年夏場所の安念山以来67年ぶりとなった。春場所の尊富士(25=伊勢ケ浜部屋)に続いて2場所連続の“ちょんまげ優勝”で、23歳の大器が横綱、大関陣に休場が相次いだ大混戦の場所を制した。
 歓喜の涙を流し、目を潤ませながら臨んだ表彰式。割れんばかりの拍手を浴びながら優勝力士インタビューに臨んだ大の里は「ありがとうございます。1月、3月と優勝できなくて、こうしてチャンスをものにできてうれしいです。(優勝の瞬間は)歓声が凄くて、優勝したんだな、と」と一言一言かみしめるように語った。

 そして「土俵下では…昨日親方からは優勝しても喜ぶなと言われたので冷静に冷静に」と二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)との秘話を笑顔で明かすと、会場から笑い声と大歓声が沸き起こった。

 勝てば入門1年での歴史的優勝。大歓声の中、土俵に上がった大の里は、阿炎に立ち合い勝ちすると、一気に圧力を強め押し出した。その瞬間、会場で祈るように息子の大一番を見守った父はガッツポーズ。そして歓喜の涙を流した。

 父の涙には「うれしいです」と笑顔。「今この場所にいるのは、去年デビューして、その時は想像していなかった」と入門1年での偉業を冷静に語った23歳。相撲界に新たなヒーローが誕生した。

 大の里は優勝を決めた後、目が潤んでいるように見えたが、天を見つめひと息。悲願の初優勝にも、親方との約束を守り冷静な表情を見せ続けていたが、勝ち名乗りを受け土俵を下り腰を下ろした瞬間、涙がこぼれ落ちた。大歓声がと拍手が鳴りやまない中、何度も涙を拭った23歳。2場所連続で優勝争いに絡みながらも涙をのんでいたが、“3度目の正直”でついに賜杯を手にした。

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