大の里、今度こそ!所要7場所での最速Vへ 新入幕から3場所連続優勝争い 初単独トップで千秋楽

2024年05月26日 04:30

相撲

大の里、今度こそ!所要7場所での最速Vへ 新入幕から3場所連続優勝争い 初単独トップで千秋楽
湘南乃海(左)を押し出しで下す大の里(撮影・久冨木 修)  Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所14日目 ( 2024年5月25日    東京・両国国技館 )】 新小結・大の里(23=二所ノ関部屋)が湘南乃海(26=高田川部屋)を押し出し、3敗で単独首位に立った。大関・琴桜(26=佐渡ケ嶽部屋)は関脇・阿炎(30=錣山部屋)に押し出されて4敗に後退。大の里は千秋楽の阿炎戦に勝てば初優勝が決まる。初土俵から所要7場所で、幕下付け出しでは横綱・輪島の15場所を更新する史上最速優勝となる。負ければ最大4人での優勝決定戦の可能性がある。
 快挙が眼中にないかのような達観ぶりだった。取組後の西支度部屋で、大の里は優勝を争う琴桜の仕切りがテレビモニターへ映し出されている最中に、家路に就いた。結びで琴桜が敗れると、単独のトップで千秋楽を迎えることが決まった。

 取組を振り返る表情は穏やかだった。「良かったですね。(千秋楽で)最後の一番を取りきるだけです」。初優勝への意識については「(優勝そのものが)ないものだと思っている」。千秋楽への抱負についても「来場所につなげる相撲です」と淡々と話した。

 逆転優勝の可能性を残した湘南乃海との対戦。立ち合いで、大の里が得意の右を差した。左で相手右腕を抱え込んで一気に走った。土俵際では、差した右をフルスイングして湘南乃海の体を押し出した。支度部屋での自制的な言動とは対照的に土俵では目いっぱい自身を表現した。

 1メートル92ある自身より2センチ高い湘南乃海は、昨年夏場所での幕下10枚目格付け出しデビューから通算88番目で最も身長の高い相手だった。2年連続アマ横綱に輝いた日体大時代、1メートル95ある金峰山に2勝5敗など、これまで長身力士を苦手としていた。師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)はこの日の朝稽古後、「大きい相手なので、経験が試されてくる」と話していたが、そんな心配も吹き飛ばす力強さだった。土俵下で見守った審判長の九重親方(元大関・千代大海)は「レベルが違う。(千秋楽に)優勝決定戦があるのかもしれないが、そういうことを想像するのが難しいほど調子がいい」と絶賛した。

 新入幕から3場所連続で優勝争いに加わり、今回は初めて千秋楽に単独トップで臨む。春場所での尊富士に続く、2場所連続ちょんまげ優勝が目の前にある。

 ≪大の里これまでのV争い≫
 ▽24年初場所(西前頭15枚目) 9日目を終えて1敗で首位に立つも、10日目から上位戦が続き3連敗で優勝戦線から脱落。新入幕力士の横綱戦は10年ぶりのことだった。11勝4敗で敢闘賞を受賞。優勝は13勝2敗の照ノ富士。
 ▽同春場所(西前頭5枚目) 10日目を終えて2敗で、新入幕の尊富士を2差で追った。14日目を終えて1差に迫り逆転優勝の可能性もあったが、尊富士に13勝2敗で逃げ切られた。千秋楽は豊昇龍に敗れ11勝4敗。敢闘賞と技能賞をダブル受賞。

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