長洲、真央以来の３回転半　２４歳復活「他の選手も諦めないで」

2018年02月13日 05:30

フィギュアスケート

長洲、真央以来の３回転半　２４歳復活「他の選手も諦めないで」 — 演技中にガッツポーズをして雄たけびを上げる長洲 Photo By スポニチ

【平昌冬季五輪　フィギュアスケート団体・女子フリー（ 2018年2月12日）】かつてのホープが華麗に五輪へ帰ってきた。１３７・５３点で女子シングル２位だった米国代表の長洲未来（２４）が快挙。伊藤みどり、浅田真央に次ぐ五輪史上３人目となる女子のトリプルアクセル（３回転半ジャンプ）成功者になった。

　「入る前に凄く緊張していた。スピードをゲットして、思い切り跳んだ。ランド（着地）して、クリーンにできて凄くうれしい気持ちしかない」

　憧れは浅田だった。自身も１６歳で出場した１０年バンクーバー五輪で浅田の代名詞のジャンプを見て、高難度ジャンプの習得を目指した。「真央ちゃんを見て、やりたいと思った」。だが、その初五輪で４位となって以降は、伸び悩んだ。１４年ソチ五輪は出場すら逃した。

　女子プロゴルフ上田桃子の専任トレーナー、伊藤久氏（３８）は１３〜１４年に長洲を担当していた。同トレーナーによると、大学卒業後に競技を退く選手は多く、コロラド大コロラドスプリングズ校にいたホープも迷っていたという。「そんな気持ちならやめろと父親に言われていました」

　だが、長洲は諦めなかった。新たなコーチに師事し、食事面から改善。トレーニングで体を鍛えた努力が実を結んだ。「選手として“トシ”と言われる２４歳でトリプルアクセルが跳べるようになった。他の選手も諦めないでほしい」。若年化が顕著なフィギュア界に強力なメッセージを投げかけた。