NFL史上初の劇的な幕切れ!ドルフィンズ、奇跡的な逆転勝ち 残り「0秒」で2度のラテラルパス成功
2018年12月10日 13:50
アメフト
するとパーカーは右のサイドライン沿いを疾走してきたRBケニアン・ドレイク(24)に再度ラテラルでパス。ドレイクは1メートル91、147キロのガード、テッド・ラーセン(31)の好ブロックを生かし、「S」の字を下からなぞるようにフィールドを駆け抜けた。
最後はペイトリオッツのCB、J・C・ジャクソン(23)と、身体能力の高さを買われて安全策のために守備側の一員として後方に待機していた主力タイトエンド(TE)のロブ・グロンコウスキー(29)を振り切って相手エンドゾーンの右隅に飛び込んで逆転サヨナラのTDを奪取。ドレイクはボールをスタンドに投げ込んで雄叫びをあげた。
プレータイムがすでになくなっている状況で記録されたTDとしては、AFLとNFLが合併した1970年以降では史上最長の69ヤード。ラテラル・パスによる逆転サヨナラ劇は史上初めての出来事となった。
「最後は自分のために組まれたプレー。逃げ切るのが役目だった。彼(グロンコウスキー)に自分は捕らえきれない」とドレイクは歓喜。このプレーはヒーローの名前にひっかけ、韻を踏んで「DRAKE・ESCAPE(ドレークの脱出)」と呼ばれ始めており、史上に残る超ビッグプレーとしてこれから語り継がれていきそうだ。
ただし偶然が生んだ奇跡ではなかった。タネヒルが「望んだ場所に選手がいただけ。驚かないよ」と言えば最初にレシーブしたスティルズも「何度も練習したんだ。いつかこんなことも必要だと思っていたからね」とニヤリ。2度のラテラル・パスを駆使するこのプレーはボイジ州立大(アイダホ州)のプレーブックにある戦術で、ドルフィンズは「ボイジ」というプレーコールでキャンプ中からずっと練習を重ねていた。
ドルフィンズは7勝6敗。残り3試合で不利な状況に変わりはないが、「DRAKE・ESCAPE」のおかげでプレーオフ争いに踏みとどまった。
一方、勝っていればAFC東地区で10季連続の優勝が決まっていたペイトリオッツは9勝4敗。QBトム・ブレイディー(41)は3TDをパスでマークしたが、敵地マイアミではここ6戦で5敗目を喫した。
パンサーズが敗れたためにNFC南地区では3試合を残してセインツの優勝が確定。女性への暴行事件が発覚したエースRBカリーム・ハント(23)を解雇したチーフスは、延長の末にレイブンズを振り切ってAFC所属のチームではプレーオフ進出の第1号となった。
AFC南地区首位のテキサンズはコルツに競り負けて連勝は9でストップ。すでにNFC西地区の1位が決まっているラムズは敵地シカゴでベアーズに敗れて連勝は3で止まった。
昨季の王者イーグルスは延長でカウボーイズに敗れて6勝7敗。プレーオフ進出に赤信号が点灯した。
なおパッカーズのQBアーロン・ロジャース(35)はインターセプトなしのパス試投連続記録を368回に伸ばし、ブレイディーが保持していたNFL記録(358回)を更新した。
<その他の結果>
ジャイアンツ(5勝8敗)40―16*レッドスキンズ(6勝7敗)
*ブラウンズ(5勝7敗1分け)26―20パンサーズ(6勝7敗)
コルツ(7勝6敗)24―21*テキサンズ(9勝4敗)
セインツ(11勝2敗)28―14*バッカニアーズ(5勝8敗)
*パッカーズ(5勝7敗1分け)34―20ファルコンズ(4勝9敗)
ジェッツ(4勝9敗)27―23*ビルズ(4勝9敗)
*チーフス(11勝2敗)27―24(延長)レイブンズ(7勝6敗)
*チャージャーズ(10勝3敗)26―21ベンガルズ(5勝8敗)
*49ers(3勝10敗)20―14ブロンコス(6勝7敗)
ライオンズ(5勝8敗)17―3*カージナルス(3勝10敗)
*レイダース(3勝10敗)24―21スティーラーズ(7勝5敗1分け)
*カウボーイズ(8勝5敗)29―23(延長)イーグルス(6勝7敗)
*ベアーズ(9勝4敗)15―6ラムズ(11勝2敗)
*はホームチーム
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