小池、9秒98!!歴代2位、日本人3人目の大台「現状での完璧な走り」
2019年07月21日 05:30
陸上
快記録の予兆はあった。普段、体があまり動かないという前日練習でも「1、2割増しで体が動く。早めに波が来ちゃったかな」と好調を予感させていた小池はスタートから鋭く飛び出した。欧州遠征でつかんだという後半型の走りで疾走。終盤も粘り強く走り、9秒93で優勝したシンビネ(南アフリカ)、9秒95で2着のヒューズ(英国)とも互角に競り合った。
昨年、大学の先輩、山県亮太(27=セイコー)のリタイアによって男子400メートルリレー1走に急きょ抜てきされたのは、ダイヤモンドリーグのロンドン大会だった。そこから一気にブレークした思い出の大会で10秒の壁を突き破った。「ここで3着なら世界選手権決勝も見えると思って準備した」と再び躍進のきっかけにする。
2年前に走り幅跳び元日本記録保持者の臼井淳一氏をコーチに迎え、急成長した。慶大時代は自己流で「オールアウトのような練習を繰り返していた」という。疲れてヘトヘトになるまで練習することで、ケガも多かった。客観的な視点からアドバイスが欲しいと、臼井氏を口説き落とした。最初はビデオを送り、助言をもらっていたが現在では専属コーチとして指導を受けるようになった。臼井氏は「去年よりは全ての面において良いと思う。良い方向に向かっている。あとはケガさえしなければいい」と愛弟子を最大限評価している。
快挙に酔う暇もなく、21日は200メートルと400メートルリレーに出場する。「ほぼ思い描いた現状での完璧な走りだった。今後が楽しみ」。もう一度爆発する準備はできている。
◆小池 祐貴(こいけ・ゆうき)1995年(平7)5月13日生まれ、北海道小樽市出身の24歳。小学校から立命館慶祥中までは野球部に在籍。中3から陸上を始める。立命館慶祥高で13年全国高校総体の100メートル、200メートルとも桐生祥秀に次ぐ2位。得意は200メートルで18年ジャカルタ・アジア大会では金メダル。200メートルの自己ベストは20秒23。19年日本選手権で100メートルは3位。慶大からANAを経て住友電工に所属。1メートル73。74キロ。
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