【バスケW杯 日本の対戦国分析】チェコ ポイントガードは201センチ
2019年08月25日 17:50
バスケット
では「日本が楽に勝てそうな相手」かと言うと絶対にそうではない。なぜかというと、このチームにはトマシュ・サトランスキー(27=201センチ、95キロ)という安定感抜群の大型ポイントガードがいるからだ。2012年のNBAドラフトで2巡目(全体32番)に、八村塁(21)のいるウィザーズに指名され、2016年に入団。3季目だった昨季はウィザーズの大黒柱ジョン・ウォール(28)の負傷離脱もあって80試合に出場(先発54試合)し、27・1分のプレータイムで8・9得点、5・0アシストという成績を残した。3点シュート成功率は2017年シーズンが46・5%で、マークがきつくなった昨季でさえ39・5%。NBAより距離が若干短くなる国際大会での成功率はさらに上がると見るべきで、時折トップの位置からコーナーに下がるシチュエーションでは目を離してはいけない存在だ。強化試合のポーランド戦で21得点、ハンガリー戦でも17得点。おそらくまだギアをトップに入れていない状態で確実に得点を重ねている。
チェコは「2番」と「3番」のポジションを分け合うボイテク・フルーバン(29=202センチ、87キロ)と、左利きのヤロミール・ボハチク(27=198センチ、90キロ)の両ウイングも得点源。サトランスキーがコーナーまで降りると、このうちどちらからトップの位置からオフェンスを仕掛けていく。つまり「1番」のサトランスキーを含めて3人のシューターが“合体”しているチームで、アウトサイドからのシュート力に限ると欧州屈指の能力を持っている。
シックスマンで出てくるの米国イリノイ州出身のブレイク・シウブ(35=199センチ、95キロ)も侮れない。トルコ・リーグのガラタサライ在籍時に2016年にはユーロカップの優勝に貢献。ロヨラ大(イリノイ州)時代にはNBAドラフトで指名されなかったが、フランス、トルコなどのリーグで活躍し、チェコではレジェンド的な存在だ。勝負どころでは必ずシウブの姿がコートにあるため、日本はこのベテランにスキを与えないことが望まれる。
べセリーが不在になったとは言え、チェコはオンドレイ・バルビン(26=217センチ、110キロ)というパワフルなセンターが控えている。24日に韓国ソウルで行われた強化試合のアンゴラ戦では17得点と11リバウンドをマーク。ゴール下でのポジション争いでは怪力を発揮し、しかもブロックショットも得意。ドイツ戦で再三にわたってオフェンス・リバウンドをもぎ取られた日本にとっては厄介な存在になるだろう。いずれにせよベンチ勢を含めて層は厚く、日本が勝つためにはチェコの「高さ」「強さ」「うまさ」のいずれかを打破する必要がありそうだ。(高柳 昌弥)
<チェコの強化試合の成績>
▼9日=〇80―66チュニジア(51)
▼10日=〇81―76ポーランド(25)
▼11日=〇98―67ヨルダン(49)
▼16日=〇96―86ポーランド(25)
▼17日=●68―87ドイツ(22)
▼18日=〇103―83ハンガリー(36)
▼24日=〇84―65アンゴラ(39位)
▼25日=?プエルトリコ
*カッコ内の数字は世界ランク
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