黄金世代9人目 浅井がプロ初優勝、1差逃げ切りに感涙

2019年08月26日 05:30

ゴルフ

黄金世代9人目 浅井がプロ初優勝、1差逃げ切りに感涙
油圧ショベルに乗りポーズを決める浅井(撮影・西尾 大助) Photo By スポニチ
 【女子ゴルフツアー CATレディース最終日 ( 2019年8月25日    神奈川県箱根町 大箱根CC=6704ヤード、パー73 )】 黄金世代の一人で、首位スタートの浅井咲希(21=小杉CC)が3バーディー、2ボギーの72でまとめ、通算10アンダー、209で初優勝した。追い上げた穴井詩(31=GOLF5)に1打差で逃げ切った。黄金世代の優勝は7月にサマンサタバサ・レディースを制した小祝さくら(21=ニトリ)に続き9人目となった。
 最後の最後にドラマが待っていた。穴井に2打差をつけて迎えた18番。浅井は50センチのパーパットを残す。穴井はパー。だが、沈めれば優勝となるパットをなんと2メートルもオーバー。一転、外せばプレーオフのピンチに「最後は手が動かなくなって。もう負けたかなと思いました」と弱気の虫がうずいた。それでも返しはきっちり決めた。黄金世代の勝、大里らの祝福を受けると喜びの涙があふれた。

 初の最終日最終組。最後のパットまでは緊張とは無縁だった。前夜は大好きな先輩プロ、成田から電話で激励を受け「メチャ興奮して、今日は緊張することはなかった」という。1メートル51ながら大きなスイングで最終日の平均飛距離は263ヤード。穴井と競る展開の中、終盤の15番パー5でバーディーを奪ったのが大きかった。

 父・靖宏さんの影響で小学2年でゴルフを始め、順調に力をつけたが、兵庫・滝川二高2年の頃からパターイップスに悩まされるようになった。ジュニアの試合でも80台ばかり。17年のプロテスト前には「ゴルフはやめたい。テストは受けない」と訴えた。父親の説得で「1回だけは」と挑戦すると合格。今もパットは右手は添えるだけの変則のクローグリップを続けている。

 渋野ら同世代が次々脚光を浴びる中、今季はここまで7位がベスト。それでも「シード権を取るのが目標で、こんなに早く勝てるとは思わなかった」と焦りはなかった。今週出場していない渋野からは激励のラインをもらい、プレー中は仲のいい小祝から誕生日のお祝いにもらったピアスをつけた。お互いを高め合う黄金世代に新ヒロインが誕生した。

 ◆浅井 咲希(あさい・さき)1998年(平10)6月13日生まれ、兵庫県尼崎市出身の21歳。15年兵庫県アマ優勝、同年の日本ジュニア17位。兵庫・滝川二高を経て17年プロテスト合格。18年は5試合に出場し今季は予選会2位、リランキング15位の資格で出場。父・靖宏さん、母・圭子さん、4人きょうだいの長女で、弟・勇志くん(19)はプロテスト挑戦中。1メートル51、54キロ。好きな色はピンク。血液型A。

 【勝者のクラブ】▼1W=スリクソンZ785FL(ロフト角10・5度、シャフトの長さ45インチ、硬さS)▼3、5W=ピンG410▼4、5UT=スリクソンH65▼6~PW=同Z585▼ウエッジ=クリーブランドRTX4(50、52度、58度)▼パター=テーラーメイド・スパイダーX▼ボール=スリクソンZスターXV

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