栃若 史上初の「横綱千秋楽全勝対決」最後にして最高 2分半超える大相撲
2020年05月05日 06:45
相撲
大相撲を沸かせた
栃錦と若乃花の
全勝対決は後世まで
語り継がれる大一番となった。
若乃花の寄りを
栃錦が踏ん張れば
栃錦の左内掛けにも
若乃花は動じない。
一歩も引かない
2分半を超える熱戦。
栃錦がまわしを
切りにきたところで
若乃花が出て勝負を決めた。
「勝敗なんて考えなかった。
ただ、いい相撲が
取りたかった」。
通算8回目の優勝を
初の全勝で飾った
若乃花はライバルへの
特別な感情を口にした。
「土俵の鬼」と呼ばれた
若乃花は猛稽古で
強じんな足腰と
力強い取り口を
身につけた。
「マムシ」「名人」と形容された
栃錦は粘り強さ、多彩な技で
躍動した。ともに
100キロ前後の小兵ながら
看板力士となった。
53年5月に始まった
大相撲のテレビ中継により
両者の対戦は高度経済成長期の
国民を興奮させた。
2カ月後の60年夏場所。
35歳の栃錦は初日から
2連敗で引退した。
歴史的熱戦で「栃若時代」は
終焉(しゅうえん)を迎えた。
《ともに29歳で横綱、優勝10回》栃若の初対戦は51年夏場所で、その後41場所で34度対戦した。栃錦が19勝15敗(1不戦勝を含む)と勝ち越したが、59年夏場所の決定戦は若乃花が制して6度目の優勝を果たした。若乃花は栃錦の3歳年下で、初土俵は8年近く遅いが、29歳での横綱昇進、優勝10回は同じだった。引退後も2人は角界をけん引した。春日野部屋を継承した栃錦は14年にわたって理事長を務め、二子山部屋を起こした若乃花は理事長代行を経て春日野理事長の後釜となった。現在の両国国技館を借金なしで建てられたのは、2人の功績が大きかった。
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