羽生 初代最優秀選手賞に「まさか」 揺るぎない実力、絶大な人気を評価
2020年07月13日 05:30
フィギュアスケート
最優秀選手賞は年間の成績はもちろん、影響力や注目度などフィギュアスケートの発展に貢献した選手に贈られる。インターネット投票を基に最終候補3人が公表され、審査員による最終選考が行われた。羽生はトレンドがめまぐるしく変わる中でも揺るぎない実力、そして、絶大な人気を兼ね備える。昨年12月のグランプリ(GP)ファイナルでは世界最高得点を出したネーサン・チェン(米国)に敗れたが、3月の世界選手権が中止となり、欧州選手権とともに最高格付けだった四大陸選手権を制し、大本命として受賞した。
会場に足を運べば、羽生結弦というスケーターの偉大さが分かる。誰もが一挙手一投足に息をのみ、圧巻の演技後にはプーさんのぬいぐるみが舞う。練習後、誰もいない会場に向けたお辞儀も忘れない。支えられる意味を知るからこそ、スピーチで言った。「プレッシャーがあることで強くなれる。期待があるからこそ、それを超えたい。120%で応えようとしている」
今年3月の世界選手権はコロナ禍で中止。前例のない困難に立ち向かう中でも、再び勝負の銀盤に立つ日が来ることを信じている。「これからも一生懸命、自分の理想のスケートを追い求めて頑張っていきます。より強く、よりうまくなりたい」。フィギュアスケートに愛される王者の旅は続く。(大和 弘明)
◆羽生の主な功績◆
☆記録ラッシュ ルール改正前の12年から17年の間に12回、20年までに計19回の世界記録更新。15年に史上初の合計300点超え。16年に4回転ループ、18年に4回転トーループ―3回転半を世界初成功。
☆五輪連覇 14年ソチ大会ではSP史上初の100点超えをマークし、男子でアジア初の金メダル。18年平昌大会は右足関節外側じん帯損傷で約4カ月ぶりの実戦ながら男子66年ぶりの連覇を達成。冬季五輪の個人種目での連覇は日本人初。
☆国民栄誉賞 東日本大震災や負傷に見舞われながら五輪連覇の偉業が称えられ、18年7月に授与された。冬季五輪の金メダリストは史上初。23歳での受賞は個人最年少だった。14、18年に紫綬褒章を受章。
☆スーパースラム 五輪と世界選手権2度、GPファイナル4度の優勝に加え、今年2月の四大陸選手権を初制覇。ジュニアGPファイナル、世界ジュニア選手権を含め主要国際大会を完全制覇する偉業を男子で初めて達成した。
◇ISUスケーティング・アワード受賞者一覧◇(発表順)
最優秀新人賞 アリョーナ・コストルナヤ(16=ロシア)女子
最優秀コーチ賞 エテリ・トゥトベリーゼ(46 ロシア)
最優秀振付師賞 シェイリーン・ボーン(44=カナダ)
最優秀衣装賞 マディソン・チョック(28=米国)、エバン・べーツ(31=米国)アイスダンス
最優秀プログラム賞 ガブリエラ・パパダキス(25=フランス)、ギヨーム・シゼロン(25=フランス)アイスダンス
特別功労賞 カート・ブラウニング(54=カナダ)男子
最優秀選手賞 羽生 結弦(25=日本、ANA)男子
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