明大ラグビー 22季ぶり連覇 5トライで早大圧倒

2020年12月07日 05:30

ラグビー

明大ラグビー 22季ぶり連覇 5トライで早大圧倒
<早大・明大>ゴール前に迫る明大・石川(中央)(撮影・吉田 剛) Photo By スポニチ
 【関東大学ラグビー 対抗戦Aグループ   明大34―14早大 ( 2020年12月6日    秩父宮 )】 定期戦として96度目の対戦となった伝統の早明戦は、5トライを奪った明大が34―14で早大を破り、2季連続18度目の対抗戦制覇を果たした。両校は6勝1敗、勝ち点24で並んだが、規定により直接対決を制した明大の優勝となった。明大の連覇は96~98年度の3連覇以来、22季ぶり。マン・オブ・ザ・マッチには攻守で獅子奮迅の働きを見せたNo・8箸本龍雅主将(4年)が選ばれ、全国大学選手権での王座奪還を誓った。
 入場制限下、先月の早慶戦を上回る1万465人のファンから温かい拍手を送られた明大・箸本主将の表情は、晴れやかだった。「明治スタイルにフォーカスして試合に挑んだ。メンバー23人だけでなく、チーム全体の頑張りが評価される結果」。誇らしげに語り、またニコッと笑った。

 明大のスタイルを「縦に強いラグビー」とし、誰よりも体現した。最初の見せ場は前半4分。自陣密集でジャッカルに成功し、ピンチの芽を摘んだ。同16分にはラックから2人をはじき飛ばして先制トライ。「目の前にいたら“行ったろうかな”という感じです」と宣言していた通り、対面の相手主将・丸尾のタックルを正面から受けながら前に出た。

 リスタートの3分後には、自陣ラックサイドへ猛然と走り込み、今度は指一本触れられずに敵陣へ進入。WTB石川のトライにつなげた。今年1月から2カ月間、スーパーラグビーのサンウルブズに練習生として参加。出場機会こそなかったが、国際レベルの選手に囲まれ、その後の練習や肉体強化への意識は大学レベルを超越。成果を見せつけた。

 チームは今年度、メンタルコーチを招へいし、各選手は定期的に面談を受ける。箸本は助言を受けて断捨離に取り組み、読書を始めたという。多くの本を読みあさった中、心に響いた言葉は「陰徳あれば必ず陽報あり」。1点差で敗れた先月1日の慶大戦後、改めて生活面を引き締め4年生を中心に整理整頓に取り組んだ。その報いが、チームで唯一4年連続で先発した早明戦の白星となった。

 明大の対抗戦連覇は田中澄憲監督も関わった96~98年度以来。ただ、指揮官自身も「意識はしてなかった」というように、視線はすでに大学選手権に向かう。今年1月、決勝で早大に敗戦。箸本は「この結果に満足することなく、成長するチームが(選手権)優勝をつかみ取れる。明治はここから、また成長していく」と力強く言い切った。

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