松山のマスターズV支えた目澤コーチ 勝因は「流れが切れなかったこと」、大きかった2日目18番パー死守
2021年04月29日 06:10
ゴルフ
松山は初日4打差の2位で発進。6位から出た第3日に65をマークし首位に浮上。最終日は73で回り1打差で逃げ切った。勝因を聞かれた目澤氏は「流れが切れなかったこと」と答えた。キーホールに挙げたのは第2日の18番だ。苦しい展開で迎えて第1打を左に曲げた。しかし段を下る難しいファーストパットをきっちり寄せてパーセーブした。
「2日目は一番流れが良くなかった。18番でパーパットが入ったのが大きかった。あれが入ると入らないのとではかなり違ったと思う」。71でまとめたプレーが翌日のバーディー量産につながった。
「最終日は5番でパーパットが入ったのが大きかった。7番のバーディーチャンスが外れても8番で取れたり。15番で池に入れた後もザンダー(シャウフェレ)が(16番で)ミスして流れが悪く行かなかった。流れを離さずに4日間やれた」
松山とは昨年10月、河本結のサポートで渡米した際に初対面した。4日間一緒に過ごしゴルフに関するさまざまな話をして意気投合。今年1月、コーチに就任し、2月からチームに加わった。前週まで一度もトップ10入りできなかったが「調子が悪いと思われてたけど、僕ら現場の人たちはそう思ってなかった」と手応えはあったという。
オーガスタ入り後には松山の変化を感じた。「珍しくリラックスしていた。火曜日にドライバーのヘッドを替えたけど、すんなり移行できた。練習ラウンドの仕方も変えた。水曜日は練習場で軽く調整するやり方にした。変えても大丈夫、という心持ちだったのかもしれない」
松山のゴルフに対する真面目な姿勢に一目置く。「2カ月半、一緒に行動してきてゴルフへの向き合い方は見たことないくらい凄かった。あれだけ同じことを続けるのは難しい。仕事だと考えたら(普通)飽きると思う。ゴルフが凄く好きだし、うまくなりたい気持ちが誰よりもある」
戦いは続く。次なるメジャータイトル、そして東京五輪でのメダルが期待される。目澤氏は「彼はマスターズだけでなく、どのメジャーも全力でやる。自分が出る試合は120%でやる」と語り、自身の役割について「(松山は)常に前に進みたいと思っている。僕がやることは変わらない。松山君の進みたい方向、やりたい方向に全力を注げる環境をつくり、方法論を考えてやれたら」と話した。
目澤氏には夢がある。「ジュニアの育成に興味がある。松山君や渋野日向子ちゃんのようにメジャーで優勝する子が出てくるように、そういう子が羽ばたいていけるゴルフ界になるように自分を高められれば良い」と“第2の松山”育成に意欲をにじませた。
◆目澤 秀憲(めざわ・ひでのり)1991年(平3)2月17日生まれ、東京都出身の30歳。埼玉平成高―日大出身。大学卒業後に米国に留学し、日本では数少ない米国のレッスンライセンス「TPIレベル3」を取得した。女子ゴルフでは河本結、有村智恵らを指導。今年から松山英樹とコーチ契約を結び、米ツアーに同行している。
≪30日に顕彰式出席≫松山は30日、首相官邸で行われる内閣総理大臣顕彰の顕彰式に臨み、5月に再渡米する。13日開幕のAT&Tバイロン・ネルソン(テキサス州)から再び米ツアーに参戦する方針だ。その翌週にメジャー2連勝が期待される全米プロ選手権(20日開幕、サウスカロライナ州)が待ち受ける。目澤コーチは全米プロ選手権から同行する予定だという。
おすすめテーマ
2021年04月29日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
響龍さん、28歳で死去 春場所取組で負傷…八角理事長「ただただ驚き、茫然」
-
山県亮太が10秒14で優勝「地元のレースで勝ててホッと」今後は五輪参加標準狙う
-
山県亮太が10秒14で優勝!桐生らライバルとの争い制した 男子100m
-
寺田明日香も日本新!女子100m障害、自身の記録更新
-
金井大旺 110m障害で日本新記録!「予想外でした」 五輪参加標準も突破
-
佐藤友佳 「人生をかけて挑戦」を決意した因縁の大会で好記録V
-
浅田真央さん 宿敵キム・ヨナさんとの関係「本当に運命のような存在。とてもいいライバル」
-
100試合連続出場へ 小祝さくらが会見「目標は優勝です」 女子ゴルフ パナソニック・オープン
-
今年8戦4勝の稲見萌寧が会見「8戦4勝は凄いと思うけど、自分が4勝できている感覚がない」
-
山県亮太が予選全体トップ 桐生、小池、多田…4強が順当に決勝進出
-
日本記録保持者の寺田明日香 全体トップで決勝へ 女子100メートル障害予選
-
前日本記録保持者・金井大旺 全体トップタイで決勝進出 男子110メートル障害
-
ウィザーズがレイカーズを撃破 八村は12得点 第3Qに豪快なダンクも披露
-
一つ屋根の下の結束…浜田真由×山田美諭 テコンドー女子代表の物語
-
中日クラウンズ第1Rは悪天候で中止 54ホール短縮が決定
-
松山のマスターズV支えた目澤コーチ 勝因は「流れが切れなかったこと」、大きかった2日目18番パー死守
-
五輪・パラ観客数上限6月に結論先送り、橋本組織委会長 無観客も「覚悟」
-
尾身会長 五輪開催に言及「議論しっかりやるべき時期」受け流す橋本会長
-
プレーブック 大幅に更新“変異株対応版”公表、陽性2度で出場不可
-
五輪・パラコロナ対策調整会議 選手の検査 4日に1回→原則毎日に
-
丸川五輪相 IOCに開閉会式参加数の削減検討要請、待機での密集懸念
-
韓国 五輪選手優先でコロナワクチン接種、今週スタート フランスでも
-
羽生 東北で舞う スターズ・オン・アイス八戸公演開幕
-
桐生 29日織田記念で今季初戦、リミッター解除 ライバルに先制パンチだ
-
先代時津風親方長男&次男 立浪部屋に「兄弟同時入門」、父退職にもめげず
-
翔猿 同郷の競泳・池江から刺激、新三役昇進目指し「上位戦引っかき回す」
-
若隆景 自己最高位・前頭筆頭で夏場所へ「自分の相撲取り切って勝ち越す」
-
渋野 HSBC女子選手権前にスマイル会見 五輪代表“死守”へ「初日からスタートダッシュ」
-
金谷 目標の全米OP出場へ残り4戦必勝「ベスト尽くす」中日クラウンズ29日開幕
-
朴仁妃&リディア・コが東京五輪出場へ意欲 16年リオ金&銀メダリスト
-
柔道男子73キロ級・大野 前哨戦なしで五輪 GS回避、ブランク1年5カ月に
-
全柔連強化委員1人がコロナ陽性 男子代表合宿に参加、濃厚接触者なし
-
スピードスケート 北京五輪目標は複数金含むメダル7個以上、過去最高へ
-
大坂 29日開幕マドリードOPへ意気込み、久々のクレー「楽しむために来た」
-
ラグビーTL リコーで9人コロナ陽性、活動一時停止 来月9日サントリー戦
-
車いすラグビー 東京パラ組み合わせ抽選、日本は前回金の豪州と同じA組
-
バド日本協会のS/Jリーグ参加認めない決定 丸杉の取り消し申し立て認める
-
ライフル射撃女子五輪代表決定戦 佐々木、小西に3点リード 29日に決定
-
Bリーグ・大阪 逆転勝ちで初のチャンピオンシップ出場権へあと1勝
-
Bリーグ 千葉、琉球に快勝 CS決めた 渋谷も進出