奈紗 またプレーオフの“洗礼”18年全米女子プロに続き2位「1打の重み感じた」

2021年06月08日 05:30

ゴルフ

奈紗 またプレーオフの“洗礼”18年全米女子プロに続き2位「1打の重み感じた」
<全米女子OP>プレーオフの末、優勝を逃した畑岡(AP) Photo By AP
 【米女子ゴルフツアー 全米女子オープン最終日 ( 2021年6月6日    カリフォルニア州 オリンピック・クラブ=6486ヤード、パー71 )】 笹生の快挙の興奮が冷めやらぬなかで、畑岡はすがすがしい表情を絶やさなかった。「よくやったと思う。(笹生とは)ジュニアの時からずっと戦っている。やっぱり簡単には勝たせてくれない。攻めのプレーは素晴らしかった」。3学年下の笹生を称えた一方で「悔いがないというとうそになる」と本音ものぞかせた。
 首位とのビハインドは6打差。6番でダブルボギーを叩くなど一時は8打差に開いた。しかし「攻めていかないと」と終盤に3バーディーで上位に迫った。13番でグリーン外からパターを使ってバーディーを奪うと、続く3ホールで2つ伸ばしてプレーオフに持ち込んだ。笹生との決戦は1ホール目に約4メートルのバーディーパットを外し、その後は勢いに乗れずに敗れた。

 3年前にも「あと一歩」があった。18年全米女子プロ選手権。9打差を追って64のビッグスコアで猛追しプレーオフに進出したが3人による決戦に敗れた。それ以来となるメジャー最高位も悔しさは前回の比ではない。「メジャー中のメジャー」と最も勝ちたい大会に挙げる舞台で勝利は目前にあった。プレーオフはこれで4戦全敗。17番では第2打をミスしてチャンスメークできず「1打の重みを感じた」と唇をかんだ。

 昨年は開幕から2試合連続2位など好発進したが、コロナ禍でツアーが中断した影響もあり、21年は31位が最高と低迷。だが、前週のマッチプレーで対戦したANAインスピレーション覇者パティ・タバタナキットのグリップを参考に右手を少し上から握ってスクエア気味に修正したことで持ち前のショット力が復活した。「レベルアップしている。次こそは勝てるように頑張ります」。3週後の全米女子プロ選手権、1カ月半後の東京五輪。体内に充満した悔しさを爆発させるお膳立ては整った。

 ◇畑岡 奈紗(はたおか・なさ)1999年(平11)1月13日生まれ、茨城県出身の22歳。茨城・ルネサンス高出。11歳でゴルフを始め、2015年から世界ジュニア選手権2連覇。16年に17歳の史上最年少で日本女子オープン選手権を制してプロ転向。17年から米ツアーに挑み18年2勝、19年1勝。19年は日本女子プロ選手権、日本女子オープンを制した。名前は米航空宇宙局(NASA)に由来。1メートル58。

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