パラアーチェリー重定知佳は準々決勝敗退「私の中ではやり切った」

2021年09月02日 18:49

アーチェリー

パラアーチェリー重定知佳は準々決勝敗退「私の中ではやり切った」
<女子リカーブ個人(車いす、立位など)準々決勝>狙いを定める重定知佳 Photo By 共同
 【東京パラリンピック・アーチェリー ( 2021年9月2日    夢の島公園アーチェリー場 )】 女子リカーブ個人(車いす、立位など)は重定知佳(38=林テレンプ)が準々決勝で中国選手に1―7で敗れた。ランキングラウンド1位通過の強敵に「胸を借りるつもりで挑んだ」が完敗し、目を赤くしながらも「点は出なかったけど、私の中ではやり切ったと思う」と前を向いた。
 真夏日だったランキングラウンドから一転、この日は20度を下回る気温に加え「思ったより(矢が)右に流れる」という複雑な風も吹いた。ユニホームを重ね着し、練習などの合間には持参したドライヤーで足元を温めるなど工夫。混合団体が控える4日も雨予報なだけに、「暑い想定しかしていなかったけど準備してきて良かった」と思わぬ収穫になった。

 中学2年時に脊髄の病気で両足がまひする難病が発覚。元々、ワープロなど正確さと速さを求められるパソコン作業が得意で、学生時代はスポーツとは無縁だった。02年に就職先の同僚に勧められて車いすテニスを始め、国内トップクラスで活躍して13年に引退。アーチェリーは15年からで「長く続ける予定はなかった」というが、ゴールに定めた16年の国内大会でリオデジャネイロ大会男子7位の上山友裕(34=三菱電機)と出会って心に火が付いた。18年アジアパラの混合団体で銀メダルを獲得するなど力を伸ばし、昨年は全日本選手権に車いす選手として44年ぶりに出場した。
 その上山と組む混合団体に向けては「上山君とは長い仲。どちらかがミスをしたらどちらかが当てられる。不安要素はない」と連係面に絶対の自信を示した。あうんの呼吸で個人の雪辱を果たすメダルを獲得し、初のパラリンピックの有終を飾る。

おすすめテーマ

2021年09月02日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム