坂本花織が4位「安定感」で北京勝負「フリーでジャンプ全部はまった」

2021年10月26日 05:30

フィギュアスケート

坂本花織が4位「安定感」で北京勝負「フリーでジャンプ全部はまった」
女子で4位に入った坂本花織(AP) Photo By AP
 【フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第1戦スケートアメリカ最終日 ( 2021年10月24日    米ネバダ州ラスベガス )】 女子フリーが行われ、18年平昌五輪6位の坂本花織(21=シスメックス)は3位の144・77点をマークし、ショートプログラム(SP)との合計215・93点で4位となった。課題とされてきたプログラムで結果を残し、今後へと弾みをつけた。宮原知子(23=木下グループ)は7位、横井ゆは菜(21=中京大)は11位。アレクサンドラ・トルソワ(17=ロシア)がSPに続き1位の得点をマークして優勝した。
 重ねてきた苦労の分だけ、喜びが大きかった。フリーの演技を終えると、氷上の坂本は満面の笑みを浮かべ、小走りするように中野園子コーチのもとへ「やったー!」と駆け寄った。スコアは144・77点。14~16日に北京で開催されたアジアンオープントロフィーから20点近くも伸ばした。

 「フリーでジャンプが全部はまった。こっちに来てからちょっとずつコツをつかんできていて、それができてホッとしている」

 青の衣装に身を包み、冒頭のダブルアクセル(2回転半)から全てのジャンプで着氷。3回転ルッツでは踏み切り違反があったが、大きなミスなく最後まで滑りきった。

 今季からフリー曲として使用する海外ドキュメンタリー映画の音楽「No More Fight Left In Me/Tris」。女性の強さや尊厳などを表現することに苦しみ、最近2試合は120点台にとどまった。だが、来日した振付師のブノワ・リショー氏の指導も受け、4週連続で大会に臨んで少しずつブラッシュアップ。当然ながら疲労もあり「どこか一個ネジが取れているんじゃないかな」と苦笑いしながらも、ようやく手応えをつかんだ。

 五輪出場を懸けた争い、そして4回転ジャンプを跳ぶロシア勢らとの戦いは続く。「大技に勝つには安定感が大事だと思うので。今の自分はトリプルアクセル(3回転半)以上のものがない。どれだけクオリティーの高いエレメンツをやるかが重要」。自分自身と向き合いながら、さらなる進化を追い求める。

 ≪混戦女子紀平が本命視≫北京五輪の出場枠は男女ともに3。12月の全日本選手権優勝者が最優先で選出され、全日本やGPファイナル成績、全日本終了時点での今季ベストスコア、世界ランクなどで残る2人を選ぶ。女子は混戦。4回転サルコーと3回転半を跳ぶ紀平が本命視されるが、負傷でスケートカナダを欠場した。坂本が続く存在で、18年平昌五輪出場の宮原や3回転半を成功している樋口と河辺、テスト大会を制した三原らが有力候補に挙がる。

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