最優秀オフェンス賞とスーパーボウルMVPのダブル受賞はモンタナ以来 カップが歴史的な活躍

2022年02月14日 13:49

アメフト

最優秀オフェンス賞とスーパーボウルMVPのダブル受賞はモンタナ以来 カップが歴史的な活躍
MVPとなったラムズのWRクーパー・カップ(AP) Photo By AP
 スーパーボウルでMVPとなったラムズのWRクーパー・カップ(28=188センチ、94キロ)は「MVPに値するプレーをしたとは思っていない。ただ、家族やコーチ、チームメート、そして自分の人生に関わってくれたすべての人に感謝したい。みんなが励ましてくれた。だからこそここまで来ることができた」と感無量の面持ち。第3Qを終了した時点では4回のレシーブしか記録していなかったが、逆転につながった最後のドライブではQBマシュー・スタッフォード(34)が投じたパスを4回キャッチして逆転のTDにつなげた。
 第2Qにはこの日1TDをマークしていたWRオーデル・ベッカムJR(29)が左膝を痛めてダウン。ベンガルズの守備陣はベッカムJRが不在となったこともあって今季のレシーブ部門で史上4人目の3冠(キャッチ数、獲得ヤード、TD)を達成し、最優秀オフェンス賞を受賞していたカップを徹底的にマークしていたが、この“超難関”を乗り越えてのMVPとなった。

 第4Qの残り1分38秒、スタッフォードから4ヤードのTDパスがいったん通っていたが、味方のホールディングと相手の反則が重なって取り消し。残り1ヤードではスタッフォードがQBスニークを試みて“壁”を突破しようとしたが失敗していた。

 しかし残り1分25秒、最後はカップがベンガルズのコーナーバック、イーライ・アップル(26)のマークを振り切って劇的なTDレシーブ。勝者となったチームのホーム・スタジアムとスーパーボウルの会場が2年連続で重なるという珍しいケースが続く中で、カップは最後の最後で底力を発揮した。

 カップの母校イースタン・ワシントン大は全米大学一部校(ビッグ・スカイ・カンファレンス)ではあるものの、本拠地ルース・フィールドの収容人数は今スーパーボウルの観客数(7万48人)の12%程度しかない8600人。トップレベルの選手を毎年のように輩出する強豪校ではない。その中からカップは2017年のNFLドラフトで3巡目(全体69番目)にラムズに指名され、3シーズン目から頭角を現わしてきた。2009年にトップ指名を受け、昨オフにライオンズから移籍してきたQBマシュー・スタッフォード(34)にとってカップはなくてはならないパスのターゲット。40ヤード走は4秒62と傑出したタイムではないが、相手守備陣の動きを読む力、さらにキャッチングの能力とキャッチしてからの加速力と突破力は今やリーグのトップクラスだ。

 最優秀選手賞を受賞した選手が同一年度のスーパーボウルでMVPとなったのは1989年のジョー・モンタナ(49ers・QB)以来、史上2人目。大一番での最後の踏ん張りがモンタナに並ぶ歴史的快挙となった。

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