大栄翔 2敗死守でV王手!本割で決める宣言「一番で最後」

2023年03月26日 04:45

相撲

大栄翔 2敗死守でV王手!本割で決める宣言「一番で最後」
翠富士(下)を突き倒しで下す大栄翔(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 【大相撲春場所14日目 ( 2023年3月25日    エディオンアリーナ大阪 )】 単独首位の小結・大栄翔が翠富士を突き倒して2敗を守り、優勝に王手をかけた。1差で追う3敗勢では、関脇・霧馬山が若隆景の休場による不戦勝で星を伸ばした。千秋楽はこの2人による1差直接対決が組まれた。大栄翔は本割で勝てば13場所ぶり2度目の優勝。霧馬山は本割と決定戦で連勝すれば初優勝となる。
 大栄翔の落ち着いた取り口に、優勝経験者の精神的な余裕が感じられた。相手は、負ければ優勝争いから脱落する翠富士。過去には立ち合い変化されて負けたこともあったため「いろいろ考えて、相手をしっかり見た」と踏み込みすぎずに警戒してもろ手突きを繰り出した。そこからは得意の突っ張りの腕がよく伸び、相手に回り込む隙を与えず突き倒し。賜杯に大きく近づく大事な一番でも冷静な判断ができていた。

 この場所に懸ける思いがあった。毎年春場所で宿舎を構える百舌鳥八幡宮(堺市北区)の宮司が昨年12月に急逝。冬巡業の合間に葬儀に駆けつけ、大阪で賜杯を抱くことを誓った。「新弟子の頃からお世話になっていたので、そういう思いも入れながらやっています」。天国からの後押しを「ついてくれているのかな」と力に変えて今場所戦ってきた。

 21年初場所以来2度目の優勝へ、過去のデータも後押しする。15日制が定着した1949年夏場所以降の千秋楽1差決戦は過去63例あり、リードしていた方が優勝したのは84%にあたる53例。また、前回の優勝時も直接対決ではなかったが1差首位で千秋楽を迎えており、本割で勝てば優勝という状況は同じだ。

 昭和以降初の横綱大関不在場所。混戦の末、優勝の行方は次期大関候補の三役2人に絞られた。「明日の一番で最後なので、思い切り自分の相撲を取りたい」。決定戦は見据えず「一番で最後」と断言。本割で決める覚悟を持って千秋楽に臨む。

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