拝啓、旧態依然の指導法でやってる皆さん 侍・栗山監督の「手法」から学ぶことは一杯あるで
2023年04月02日 18:00
アメフト
あと、本番に向けたシミュレーションも見事やったな。アメリカは確かに強いけど、別に10回戦って10回勝つ必要はないやん。10回やって1回だけ勝つ試合が本番やったらええわけやろ。決勝から逆算して、短期決戦で勝つためにええ投手をたくさん選んで、自分が立てた戦略を最後まで貫いたのは、ホンマにすごいわ。
前から言うてるように、スポーツって本来おもろいもんやろ。誰かにやらされるもんやなくて、自分で考えてやってみて、成果が出たら、またその先を考えるわけやん。壁にぶつかった時はコーチに聞けばええんやし。この当たり前のことが当たり前でなかったのが、世間で言われているような体育会式やわ。今回、栗山監督は、旧態依然とした、いろんなスポーツの古い指導法が、もう役に立たへんことを教えてくれたんちゃうかな。未だに選手の個性を尊重せんとか、自分のやり方を強要するような指導者は、しっかり学んでほしいな。
プレーヤーが一番力を発揮できるのって、「やってて楽しい」って感じられる環境やねん。ただ、一流アスリートの言う「楽しむ」って、「enjoy」とはちゃうで。例えばWBCの決勝戦なんて、誰かて緊張するやん。ワクワク、ドキドキ、ハラハラするような場面で、自分がどんだけの力を発揮できるんかを体験したいねん。それが「楽しむ」ということや。
一流になればなるほど、極限状態で戦うための準備はしてるわ。ものすごい重圧の中で、どれだけ自分のパフォーマンスが出せるかを試すのが楽しいねん。「enjoy」やのうて、「enrichment」。やるだけやって、負けたらしゃあないやん。それだけのことやで。だいたい負ける時って、プレッシャーにつぶされて、普段通りにできひん時がほとんどや。準備も何もせんと試合に負けて、「楽しめた」は、ありえへんで。
WBCに出ていた選手は、間近で大谷選手やダルビッシュ選手みたいな本物のプロの姿勢を見て、とても勉強になったやろな。同じように、昔のやり方で教えている、いろんなスポーツの指導者も、栗山監督の手法を見てるだけではあかんで。指導者は常に選手と「どんな選手になりたいねん」とか「どうやったらなれるねん」と話をしとかな、どんなこと考えているかも分からへんやろ。せっかく侍ジャパンがすごいことやったんやから、日本のスポーツ界も「財産」を共有していかな。頼むで、ホンマ。(関西学院大アメリカンフットボール部前監督)
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