【甲子園ボウル】QB星野が「DOMINATE」体現の4TD MVP受賞に「やりたいオフェンスが…」

2023年12月17日 19:14

アメフト

【甲子園ボウル】QB星野が「DOMINATE」体現の4TD MVP受賞に「やりたいオフェンスが…」
<法大・関学大>甲子園ボウル最優秀選手に選ばれた関学大・星野秀太(左)(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【第78回毎日甲子園ボウル   関学大61ー21法大 ( 2023年12月17日    阪神甲子園球場 )】 オフェンスの力で、関学大(関西代表)が偉業を達成した。チームの大会最多となる61得点で、法大(関東代表)を圧倒。34回目の優勝を史上初の6連覇で飾った。計4TDを奪ったQB星野秀太(2年)が甲子園ボウルMVPに輝いた。
 天真らんまんな笑顔を浮かべ、日本一のカウントダウンを聞いた。サイドラインで迎えた6連覇の瞬間。スローガン「DOMINATE(圧倒)」を初めて体現した勝利に、QB星野はまた笑った。

 「61点を取れたのは良かった。やりたいオフェンスが、最後にやっとできました」

 チームの大会最多得点を更新する圧勝劇は、背番号2が道筋をつけた。最初のシリーズとなる第1Q8分58秒に18ヤードのTDラン。「OLが押してくれて、あのTDは決めなきゃ男じゃない、と思ってました」

 自信を持つ足でリズムが生まれ、攻撃が一気に活気づく。続くオフェンスでは、WR五十嵐太郎へ38ヤードTDパス。全体練習の前後に、2人だけで何度もパスを合わせた同学年の「相棒」へ、ピンポイントの1本を通した。

 「練習の成果が出せた。こういう賞をもらうのは初めてなので、うれしいですね」

 両手に重みを感じるMVPのトロフィーを見つめ、司令塔は感慨を言葉にこめた。エースとして期待されながら、開幕2戦目に負傷して戦線離脱。4年ぶりに学生に敗れた関大戦では、負傷で途中交代し号泣した。「一枚看板」なら、精神的に追いつめられていたかもしれない。ただ、星野には、先輩の鎌田陽大がいた。QBとしての心構えを一から伝授してくれた4年生。だから自分が甲子園ボウルの先発に決まった時、心に誓った。「鎌田さんも出られるように頑張ろう、と」

 そして背番号15もフィールドに立ち、TDも奪った。もう、星野に思い残すことはない。「鎌田さんの教えを後輩に引き継いでいきたい」。いつものスマイルは消え、声に嗚咽(おえつ)がまじった。4年生の底力こそファイターズの伝統。2人のQBが聖地でそれを証明した。(堀田 和昭)

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