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新十両の阿武剋に新名学園旭丘高から化粧まわし贈呈「小田原は第二の出身地」母校と地域に感謝

2024年05月08日 07:04

相撲

新十両の阿武剋に新名学園旭丘高から化粧まわし贈呈「小田原は第二の出身地」母校と地域に感謝
母校・新名学園旭丘高校から化粧まわしが贈られた新十両の阿武剋 Photo By スポニチ
 大相撲夏場所(12日初日、東京・両国国技館)で新十両昇進を果たした阿武剋(24=阿武松部屋)の化粧まわし贈呈式が7日、神奈川県小田原市にある母校の新名学園旭丘高校城内キャンパスで行われ、学校関係者や小田原市長、市議会議員ら100人以上が出席した。
 新名学園旭丘高校相撲部やOB力士を応援する目的で今年4月に創設された後援会「こゆるぎの地より力士を育てる会」が新しい化粧まわしと明け荷を贈呈。化粧まわしは相模湾とモンゴルの空をイメージした青色を基調としたデザインで、小田原城、市の花である梅、城内キャンパスの校舎があしらわれていた。小田原駅の方から校舎へ向かっていくと見える情景そのままのデザイン。この日、化粧まわしを初めて見た阿武剋は「かっこいいなと思いました。早くこれを着けて土俵に上がりたいです。恥ずかしい相撲は取れないですね」と気持ちを高めた。

 モンゴルから来日して8年。「15歳の時に何も分からない状態で来て、言葉から生活から何もかもを教えてもらって育ててもらった地。小田原は第二の出身地と思って、全国に広げられるような力士になりたいなと思っています」。青春時代を過ごした母校や地域への思いを語った。さらに「(来日時は)相撲をやったことがなかったので、一から全部指導してもらって支えてもらって皆さんに感謝です」と、同席した水野浩校長や相撲部の岸田光弘監督に感謝の言葉を述べた。

 岸田監督は「真面目で妥協しない子。負けた理由を毎回考えて取っていて、同じ負け方をしない。そこが彼のすごいところ」と阿武剋の強さの原点を分析。「相撲だけではなく勉強もすごい努力する。言葉(日本語)を覚えたのも早く、1年の夏休みぐらいには分かるようになっていた」。日本語上達の早さが群を抜いていたことも回想した。

 同校出身の現役力士は、阿武剋、三段目の旭海雄(24=大島部屋)、番付外の蒼富士(20=伊勢ケ浜部屋)の3人。さらに、幕内級の実力を持つ研修生のオチルサイハン(21=伊勢ケ浜部屋)や、昨年の全国学生選手権8強の杉本弘樹(日体大2年)、世界ジュニア選手権重量級準優勝のデルゲルバト(日体大1年)らも同校OBで今後の活躍が期待されている。教え子から1人目の関取誕生に、岸田監督は「指導者冥利(みょうり)に尽きます。本当にうれしいです」と感慨を込め「できれば次は2つ、3つ…」と同じデザインの化粧まわしを締める関取が増えることを願った。

 5日後に迫った夏場所へ向け、順調に調整を進めている阿武剋。「2桁勝てるように、優勝できるように頑張っていきたい」と意気込みを述べた。師匠の阿武松親方(元幕内・大道)は「力を出し切れば優勝も全然あると思う。もっと上を見て、ここを通過点と思って早く幕内に上がれるように」と期待を込めた。

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