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「こんにゃくは栄養がない」はウソ!ダイエットや便秘解消に役立つメリットたくさん

2024年08月27日 09:00

「こんにゃくは栄養がない」はウソ!ダイエットや便秘解消に役立つメリットたくさん
こんにゃくはカロリーが低いのにもかかわらず、多くの栄養素が含まれている食材です。しかも白こんにゃくと黒こんにゃくの色によ…

こんにゃくはカロリーが低いのにもかかわらず、多くの栄養素が含まれている食材です。しかも白こんにゃくと黒こんにゃくの色によって栄養や効果が異なります。また、ダイエットのためにこんにゃくを食べ過ぎると、どうなるのでしょうか。

こんにゃくに含まれる栄養素と効果

こんにゃく100gに含まれる主な栄養素と働きを見ていきます。一般的なこんにゃく1枚は約300gなので、三分の一の栄養となります。

  白こんにゃく(精粉こんにゃく) 黒こんにゃく(生いもこんにゃく)
エネルギー 5kcal 8kcal
水分 97.3g 96.2g
タンパク質 0.1g 0.1g
脂質 0g 0.1g
炭水化物 2.3g(食物繊維2.2g) 3.3g(食物繊維3.0g)
カリウム 33mg 44mg
カルシウム 43mg 68mg
マグネシウム 0.2mg 5mg
0.4mg 0.6mg
亜鉛 0.1mg 0.2mg

参考:文部科学省「食品成分データベース(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)

白こんにゃくの特徴的な栄養素をチェックしていきます。

食物繊維

食物繊維は2.2gほど含まれています。腸内環境を整え、満腹感を与える「水溶性食物繊維」は0.1g、便のかさを増すことで腸を刺激し、便通改善をする「不溶性食物繊維」は2.1gです。

カリウム

カリウムは約33mg含まれています。

カリウムは、体内の余分な水分やナトリウムを排出する働きをするため、血圧を下げたりむくみを予防したりする働きをする栄養素です。その他にも神経刺激の伝達、心臓機能や筋肉機能の調節といった働きもします。

カルシウム

カルシウムは約43mg含まれています。

カルシウムは骨や歯を構成する主要な成分です。イライラしたときに興奮を鎮めたり、血液凝固作用を促進したりする働きも担う栄養素です。

こんにゃくはダイエット中や便秘解消に力強い味方

こんにゃくは、たとえばこんな人におすすめです。

便秘気味の方

便秘気味の方は、食物繊維を多く含む食材を摂り、腸内環境を整えることが重要です。こんにゃくには水溶性食物繊維も不溶性食物繊維も含まれているので、便秘解消に効果的だと言えるでしょう。

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妊娠中の方

妊娠中は肥満に注意が必要です。こんにゃくはカロリーが低く栄養価が豊富な食材なので、妊娠中でも食べやすいでしょう。水溶性食物繊維の栄養で腹持ちもいいため、食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。

妊娠中は黄体ホルモンの影響で便秘になる方も多いので、食物繊維が豊富なこんにゃくを食べましょう。

ダイエット中の方

ダイエット中の方は、低カロリーかつ低糖質なこんにゃくを食べるようにしましょう。食物繊維も豊富なので、便秘気味でおなかがぽっこりとしている方にもおすすめです。

こんにゃくに含まれる「グルコマンナン」という食物繊維は、糖やコレステロールの吸収を抑える働きをするため、健康にもおすすめできる食材です。

こんにゃくがダイエットに適している理由

こんにゃくがダイエットに適している理由を、さらに深掘りしていきます。

腹持ちがいい

こんにゃくに多く含まれる水溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収しゲル状になります。腸内をゆっくり移動するため空腹感を感じづらく、食べ過ぎを防ぐことができるでしょう。

ダイエット中は消費カロリーよりも摂取カロリーを少なくすることが大切なので、こんにゃくを食べて食べ過ぎを防ぐことは非常に効果的です。

また、こんにゃくは噛み応えもあるため、食べるのに時間がかかります。一般的に食べ始めてから15~20分後に、満腹中枢が刺激されて満腹感を感じると言われています。

噛み応えのあるこんにゃくを献立に入れ、最初に食べることでも食べ過ぎを防げるでしょう。

低カロリーである

こんにゃく100gに含まれるカロリーは、わずか5kcalです。糖質もほぼ含まれていないため、少し食べ過ぎてもカロリーオーバーになる心配はないでしょう。

主食をこんにゃくで代用することで、カロリーを抑えつつ満腹感を抑えるレシピもあります。「食べたいけれど痩せたい」という方に適した食材でしょう。

腸内環境を整える

こんにゃくに多く含まれている水溶性食物繊維は、ビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌の餌となり、それらを増やす働きをします。善玉菌が増えることで腸内環境が整うでしょう。

腸内環境が整うことで下痢や便秘といった不調が起きづらくなり、痩せやすい体質になることも期待できます。

ミネラルを摂取できる

こんにゃくは水分こそ多いものの、きちんと栄養がある食材です。前述の通りカルシウムが豊富に含まれているため、骨や歯を丈夫にしてくれるでしょう。

骨の代謝は女性ホルモンによって調節されています。そのため、女性が栄養バランスの崩れたダイエットをすると、閉経後に骨粗しょう症を発症するリスクが高まります。

カルシウムが豊富に含まれるこんにゃくを食べることで、そのリスクを軽減することができるでしょう。

こんにゃくを食べ過ぎるとどうなる? 考えられるデメリット

こんにゃくは、誰が食べてもうれしい効果のある食材です。ただし、そんなこんにゃくも食べ過ぎると良くないことが懸念されます。

腹痛・腸閉塞のリスク

こんにゃくに含まれる水溶性食物繊維は、便を柔らかくして排泄しやすくする働きをします。一方、摂り過ぎることで便が柔らかくなり、下痢や腹痛の原因となるでしょう。

その他にも、こんにゃくの食べ過ぎは腹痛や腸閉塞を引き起こすリスクがあります。こんにゃくに含まれる不溶性食物繊維は水に溶けないため、食べ過ぎると腸のなかで詰まり腸閉塞を引き起こす可能性があるのです。

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栄養バランスが偏る

こんにゃくを主食と置き換えることで、低カロリーながら満腹感を得ることができます。ただ、こんにゃくにはタンパク質や脂質、ビタミンといった栄養素は含まれていないため、栄養が偏るおそれがあります。こんにゃくばかりを食べるのはやめましょう。

健康を考えたこんにゃくの食べ方

こんにゃくを食べるときのポイントを3つ紹介します。

しっかり噛む

こんにゃくを食べるときは、しっかり噛むことが大切です。それにより食べ過ぎを防ぎ、こんにゃくのダイエット効果を得られるでしょう。しっかり噛むことで腹痛や腸閉塞のリスクを減らすこともできます。

適量を食べる

こんにゃくを食べる際は、適量に気をつけましょう。成人であれば、1日250g程度が適量だといわれています。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスを考えることも大切です。1:2の割合で摂るのが望ましいといわれているので、片方だけ摂り過ぎないように注意しましょう。

こんにゃくには水溶性食物繊維の方が多く含まれているため、他の食材で不溶性食物繊維を意識的に摂ることが大切です。

不溶性食物繊維はきのこや豆類、果実や海藻類に多く含まれています。

栄養バランスを考える

こんにゃくばかり食べると栄養バランスが偏ります。健康のためにもダイエットのためにも栄養バランスのいい食材が必須ですので、栄養バランスを考えながら献立を組み立てましょう。

こんにゃくに含まれないタンパク質は、肉類や卵、大豆製品や乳製品に多く含まれます。ビタミンは野菜や果物から摂取できるでしょう。

そういえば……白いこんにゃくと黒いこんにゃく、何が違う?

こんにゃくは大きく分けて、白いこんにゃくと黒いこんにゃくの2種類あります。どちらも含まれる栄養分に大きな差はなく、色の違いは製法によるものです。

白いこんにゃくの製法

は芋の精粉(せいこ)を使って作られます。一部に黒い斑点が見られることがありますが、原料のこんにゃく芋由来の成分ですので問題はありません。

黒いこんにゃくの製法

黒いこんにゃくは生芋を使って作られます。その際に生芋の皮が混入するため、色が黒っぽくなります。

黒いこんにゃくに見慣れている地方では、精粉を使いながらも色付けのために海藻の粉末を使用することもあるようです。

監修者プロフィール

あんしん漢方薬剤師 山形ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューも開発。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。

<Edit:編集部>

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