中日・鈴木 4年目プロ初星 背番18の重圧「今まで苦しかった」

2017年05月10日 05:30

野球

中日・鈴木 4年目プロ初星 背番18の重圧「今まで苦しかった」
<中・D>6回途中2失点でプロ初勝利を飾りウイニングボールを手にドアラに祝福される鈴木 Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   中日8―3DeNA ( 2017年5月9日    岐阜 )】 4年目でついにつかんだ初勝利。中日の鈴木はお立ち台でウイニングボールを取り出すと、大事に握りしめ端正なマスクをほころばせた。
 「4年目で本当に今まで苦しかった。時間がかかりましたけど、1軍で勝てたのは自分にとって一番うれしいです」

 5回2/3を2失点。最速144キロの直球を軸に、追い込んでからは「決め球として良かった」とフォークを低めに集め、9三振を奪った。

 前回2日の広島戦(マツダ)は1点リードの5回2死から4失点して初勝利を逃した。この日も5回に宮崎、石川の連打で無死一、二塁のピンチを招いたが「広島を思い出し、あの時は力んだので力を抜いていつも通り投げようと腕を振った」と後続を3者連続三振。同じ轍は踏まなかった。

 静岡・聖隷クリストファー高から13年ドラフト1位で入団。背番号18を与えられ、大きな期待を受けたが故障に苦しんだ。2年目の15年は左膝を骨折。昨季も左脇腹痛などケガが多く、1軍登板はなく2軍でも3試合。「去年は一番悔しかった」と投げられない辛さを味わった。それでもオフにはフェニックスリーグ、台湾ウインターリーグで実戦経験を積み、今季は春季キャンプからアピールを続け、先発のチャンスをつかみとった。若き右腕の好投に森監督も「良いピッチングをしていたよ」と満足顔。13年から続いた岐阜での連敗を4で止め、チームに2週間ぶりの連勝をもたらした。「これからもっともっと勝ってチームに貢献したい」。最下位からの巻き返しに頼もしい右腕が加わった。 (徳原 麗奈)

 ◆鈴木 翔太(すずき・しょうた)1995年(平7)6月16日、静岡県生まれの21歳。北浜北小1年から野球を始める。聖隷クリストファーでは2年夏の県4強が最高で甲子園出場なし。13年ドラフト1位で中日入団。14年6月17日の西武戦(浜松)でプロ初登板。1メートル83、74キロ。右投げ右打ち。

 ≪5年ぶり勝利≫鈴木(中)が4年目でプロ初勝利。中日の背番号18が勝利投手になったのは、12年伊藤以来5年ぶりとなった。07〜16年に12球団の背番号18が挙げた白星を見ると、最多は田中が全99勝を稼いだ楽天。中日は中里0、伊藤4、鈴木0の計4勝で最少だった。昨季は多和田(西)の7勝が最多。

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