雄星、気迫の続投で通算70勝!チームも70勝リーグ一番乗り

2018年09月08日 08:36

野球

雄星、気迫の続投で通算70勝!チームも70勝リーグ一番乗り
11勝目を挙げ辻監督(左)と握手をする菊池(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   西武10―4ロッテ ( 2018年9月7日    メットライフD )】 エースもチームも70勝そろい踏みだ。西武の菊池雄星投手(27)は7日、ロッテ戦に先発し、7回4失点で11勝目を挙げた。リードを許しながらも粘りの投球を見せ、終盤の逆転劇につなげた。プロ9年目で通算70勝に到達し、16年から続くロッテ戦の連勝も7に伸ばした。チームもリーグ一番乗りとなる70勝に到達し、2位・ソフトバンクとのゲーム差を5に広げた。
 菊池は何度も左拳を握り、胸を、グラブを叩いた。エースの姿は最後のイニングによみがえった。同点に追いついた直後の7回。田村を右邪飛に仕留め、岡を内角へ146キロの超高速スライダー、中村は高めの151キロ直球で連続空振り三振。チームを鼓舞する13球で3者凡退に締めた。

 「苦しいピッチングでしたね…」。11勝目も7回4失点。声を絞り出すように切り出した。2回に先制され、終始ビハインドを背負った。4回先頭に四球を許すと、左脇腹がつった。ベンチに下がり、水分と塩分を補給する応急処置。前回8月31日のオリックス戦に続くアクシデントだ。

 「普通なら止まるのに、初回から汗が止まらなかった。2、3回ぐらいから予想はあった」。続投したものの、5回には平沢に2ランを浴び傷口を広げた。

 「野手は一生懸命やっているのに、自分は何をやっているんだ」

 怒りとふがいなさ。このままでは終われない。被弾後は一人の走者も許さず、8者連続凡退。「球数的にも最後。少しでも流れを持ってきたい。気持ちを見せるしかない」。そう臨んだ7回は狙って2三振を奪って締め、その裏の勝ち越し劇につなげた。エースの気迫に、決勝打の主将・浅村は「万全じゃない中、頑張っていた。何とかしたいと思っていた」とお立ち台で全員の気持ちを代弁した。

 「対策といってもなかなか難しい。来週ぐらいからは気温も下がると思うので」。アクシデントを気持ちで乗り切り、「最後も思い切り投げられていますし」と強調。そして表情を険しくした。「今日は何もチームに貢献できていない」。よみがえった姿が終盤の猛攻を呼んだのも、打線に助けられたのも事実。自身もチームも70勝に達し、2位・ソフトバンクを5ゲーム差に引き離した。自身初めて味わうリーグ優勝まで、一度上げたギアを落とすつもりはない。(後藤 茂樹)

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