ロッテ・朗希 「母の日」に感謝…小4で初めてプレゼント“幸せの100円ハンカチ”
2020年05月10日 05:30
野球
「今、こうやってプロ野球で野球ができているのは母のおかげだと思っています。本当に感謝をしています。ありがとう」
最速163キロを誇り、「令和の怪物」と呼ばれるルーキーは故郷・岩手で3人兄弟の次男として生まれ、小学3年から野球を始めた。11年3月11日、小学4年になる直前だった。東日本大震災の津波で父を亡くした。陸前高田市に住んでいたが、母の親族がいる大船渡市に引っ越し、その後は女手一つで育てられた。大きな悲しみを経験した朗希少年だが、被災してから初めて迎えた「母の日」の記憶が残っている。
「僕は小学4年生の時に100円ショップに行って、母にタオルハンカチをプレゼントしたことがあります。100円なので“喜んでくれないかなあ”と思ったのですが、とても喜んでくれたのを鮮明に覚えています」
当時はまだ9歳。それでも母を思いやることで「プレゼントは値段ではなくてプレゼントをするという気持ちが大事だと思いました」と気づいた。そんな経験があるから、子供たちに伝えたい。「気持ちは必ず伝わると思うので、何でもいいのでプレゼントをしてほしい」と口にする。
小学5年の時にはロールケーキをプレゼントした。「その時はサプライズでガレージにケーキを隠して、夕食が終わってから取りに行ってプレゼントした。それもとても喜んでくれた」。覚えているのは、やはりうれしそうな母の姿だった。
プロ入り後も、孝行息子は定期的に岩手の実家へ連絡を入れる。新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕延期となり、4月上旬に予定されていた実戦デビューも持ち越しとなった。フラストレーションがたまりそうな日々だが、少年時代から困難を乗り越えてきた。プロ野球選手として、最愛なる母へ恩返しする。そのためにできることを今するだけだ。(横市 勇)
○…母・陽子さんは昨年11月30日に岩手県大船渡市のホテルで行われた入団交渉の際、息子の晴れ姿を見守り「帽子をかぶったり、ユニホームを着ると入団するんだなと思いました。私よりしっかりしているので何とかやってくれると思いますよ」と笑顔で話していた。
大船渡時代は、二人三脚で体づくりに取り組んだ。1年夏から一日6合のご飯を食べさせ、1年間で10キロの増量に成功。昨夏、U18W杯が行われた韓国にも駆けつけ、キムチやニンニク料理が苦手な息子のために「何か食べられるものを」とカップラーメンやカルピスを差し入れた。「(3兄弟の)真ん中なので、あまり手を掛けてやれなかった反省もある」。陽子さんはそう話していたが、心配無用なほど、佐々木朗は大きく成長している。
○…「佐々木朗希投手も実践している家でもできる簡単ストレッチ」第4弾が、きょう10日から球団公式YouTubeチャンネルで公開される。今回の動画内容は肩、背中、腰部のストレッチ。モデルを務める佐々木朗は「今は思うように遊べなかったり、学校に行けなくて大変だと思いますが、今できることを見つけて取り組みましょう」とメッセージを送った。なお、第3弾までは計5万再生回数となっている。
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