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阪神・秋山 5失点も812日ぶりの完投勝利「1人で投げ切れたので、また次に向かって」

2020年07月29日 05:30

野球

阪神・秋山 5失点も812日ぶりの完投勝利「1人で投げ切れたので、また次に向かって」
完投勝利を収めた秋山(右、撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神20―5ヤクルト ( 2020年7月28日    神宮 )】 阪神の秋山は自覚を胸に意地で投げ切った。5失点を喫しながら18年5月8日戦の巨人戦で完封して以来、812日ぶりの完投で3勝目。6連戦初戦の先発としての役割を果たした。
 「結果はともあれ、あそこまで1人で投げ切れたので、また次に向かって頑張ります」

 序盤から打線の大量援護を受けながらも、リズムに乗れなかった。7点優勢の2回には1死二、三塁で宮本にカットボールを振り抜かれ右翼へ3ランを被弾。不安定な投球に、何度かブルペンでは2番手が準備する場面もあった。降雨だけでなく、激しい湿気とも戦い、ぬぐった汗。ワインドアップとセットポジションを交えながら、必死に目の前の打者を打ち取っていった。

 早々と試合の行方が決した状況で、与えられたミッションは一つ。もがきながら27個のアウトを奪い、矢野監督も「雨の中、足場も緩い中で投げるのも簡単ではなかった。最後まで投げてくれたのは明日につながる。良い火曜日になった」と中継ぎ陣にも“連休”を与える力投を称えた。

 1週間の先陣を切る火曜日のマウンドはずっと求めてきた場所だ。「そこを任されるようにやりがいを持って投げていきたい」。1軍を経験してから、常々口にしてきた先発投手としての譲れぬ思い。開幕前に高橋の離脱が決まった際も「奪うぐらいの気持ち」でと真っ先に手を挙げた。

 通算6度目の完投でもワーストの内容に笑顔はない。「もっと頑張ります。しっかり1人で投げ切れたので、良かった。自分で勝ったという試合を早くできるように、また明日から頑張りたい」。勝って反省できる幸せ。悔しい113球を次は会心の白星につなげる。(遠藤 礼)

 ○…秋山(神)の完投勝利は18年5月8日の巨人戦(東京ドーム)完封以来812日ぶり6度目。3度目のヤクルト戦は、昨季5月7日の神宮から6試合で4連勝中。カード別通算成績でも唯一2桁の11勝(4敗)と相性がいい。20得点の援護に恵まれ、5失点の完投勝利は昨季4月18日ヤクルト戦(神宮)の岩田5失点(スコア13―5)以来。

 ○…秋山(神)が2、4、5、6、9回のゲーム5三振。昨季6月21日の坂本勇(巨)以来、史上18人目(セ11、パ7)のプロ野球タイ記録。阪神では79年5月29日の若菜嘉晴、86年4月18日のゲイルに続く34年ぶり3人目。

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