広島新外国人のネバラスカスはNPB初のリトアニア出身 MAX155キロの速球で1軍昇格目指す

2021年04月27日 05:30

野球

広島新外国人のネバラスカスはNPB初のリトアニア出身 MAX155キロの速球で1軍昇格目指す
マツダスタジアムで記念撮影するネバラスカス(左)とバード Photo By 代表撮影
 広島の新外国人ドビーダス・ネバラスカス投手(28=パイレーツ)とカイル・バード投手(28=レンジャーズ)が26日、本拠地マツダスタジアムで入団会見に臨んだ。ネバラスカスはNPB初のリトアニア出身選手。ベースボール発展途上の地で育った右腕がV奪還の立役者となるべく、米国では経験の少ない先発起用を歓迎した。
 V奪還の使者は、リトアニアからやって来た。ネバラスカスは17年にMLB史上初の同国出身選手としてデビュー。NPBでも過去に例のない先駆者だ。

 「米国でも日本でも、リトアニア出身として初めてプレーする。リトアニアは野球がマイナースポーツ。自分のプレーとか活躍が野球のプロモーションになればと思います」

 バルト海沿岸に位置するリトアニアはバスケットボールの強豪国。国際バスケットボール連盟(FIBA)による世界ランキングでは8位を誇る。ネバラスカスも母国の自慢は「バスケットボール」と即答する。ただし、1メートル90の長身に恵まれながらも、その道には進まなかった。「父が野球のコーチをしていたんです」。投手経験者の父の教えをもとに幼少期から野球に打ち込み、米国に渡った。

 長身から投げ下ろす最速155キロの直球を武器にスライダー、カーブ、チェンジアップを操る本格派右腕だ。メジャーでは通算76試合に全て救援として登板。ただし、球団は先発として起用する方針を掲げている。先発登板は15年にマイナー5試合で経験して以来遠ざかっているが、本人にこだわりはない。

 「契約した時点で先発タイプという形で連絡は来ている。役割は自分では決められないので、チームから役割をいただいて、その中で誠心誠意ベストを尽くす。そのことだけに集中したい」

 開幕投手の大瀬良が離脱するなど先発ローテーションを固定できておらず、新助っ人への期待は膨らみ続けている。現在1軍に同行する外国人は野手・クロン、投手・コルニエルの2人。助っ人枠を余らせているだけに、状態さえ整えば昇格への支障はない。

 来日前は週に2度ブルペン入りするなど、週休1日で練習を続けてきた。バードとともにきょう27日から2軍に合流し、2軍戦に登板しながら昇格機会を待つことになる。「肩の強度を上げて来日した。ファンの人たちに1日でも早く会って自分の姿を見せたい」。早期1軍に向けての準備は、リトアニアで終えている。 (河合 洋介)

 ◆ドビーダス・ネバラスカス 1993年1月14日生まれ、リトアニア共和国出身の28歳。09年にアマチュアフリーエージェントでパイレーツと契約。17年4月24日のカブス戦でデビュー。史上初のリトアニア人メジャーリーガーとなった。先発経験はなく、メジャー通算76試合すべてリリーフ。1メートル90、102キロ。右投げ右打ち。

 ▽リトアニア共和国 ヨーロッパの北東部に位置し、エストニア、ラトビアとともにバルト三国を形成する。人口は約280万人。第二次世界大戦でソ連に編入されるが、独立を回復し1991年に国際連合に加盟。野球代表は92年から欧州選手権予選に参加しているが、本戦出場は果たしていない。2020年のWBSCランキングは34位。

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