新田・長谷川 チーム救った超美技!夏聖地初勝利キャッチ「意地でも捕ろうと」打っても3安打で貢献

2021年08月11日 05:30

野球

新田・長谷川 チーム救った超美技!夏聖地初勝利キャッチ「意地でも捕ろうと」打っても3安打で貢献
<静岡・新田>7回1死一塁、静岡・山岸の打球を好捕する新田・長谷川(撮影・河野 光希) Photo By スポニチ
 【第103回全国高校野球選手権大会第1日 1回戦   新田4-2静岡 ( 2021年8月10日    甲子園 )】 90年の選抜を沸かせた「ミラクル新田」から31年。記念すべき夏の初勝利は、“ミラクルキャッチ”でつかみとった。7回、2点差を失策絡みで追いつかれ、なおも1死一塁。左打者・山岸廉尊の左中間へ切れていく大飛球を、中堅の長谷川聖天(せいや)が一直線に追いかけ、腕をいっぱいに伸ばして倒れ込みながら好捕。素早く立ち上がって中継に返し、飛び出した一塁走者も仕留める併殺で、試合の流れを変えた。
 「意地でも捕ろうと思った。勝手に飛び込んでいた」

 超美技には伏線があった。4回、先頭の同じ左打者・金子裕人の左中間への打球を、あと少しで追いつけず二塁打に…。「軌道を覚えていた。上空の風が強く流されることを意識して守った。きょうのプレーは今までで一番よかった」。左打者の打球軌道、右翼から左翼へ吹く浜風も計算したプレーだった。

 打っても3安打。直後の8回の攻撃では1死一、二塁から外角の変化球を左前に運ぶ技ありの一打で好機を広げ、入山雄太の「自分のスイングができた」という決勝の右翼線2点二塁打につなげた。

 2度出場の春は90年に初出場準優勝も、夏は愛媛大会で7度の決勝敗退を乗り越えて、たどりついた聖地だった。OBの岡田茂雄監督(45)は「新田高校に関わるすべての人たちの思いを甲子園で発揮できた。感無量でした」と涙した。

 大会前「歴史を変える」だったチームの合言葉は、「歴史をつくる」に変わった。長谷川は胸を張る。「先輩たちはミラクル?今年は実力と思います」。培ってきた粘りの野球で夏も快進撃を狙う。(中澤 智晴)

 ▽1990年選抜の新田 春夏通じて初出場の新田は初戦で前橋商を下すと、2回戦・日大藤沢戦では3点を追う9回に1点を返した後、4番・宮下が逆転サヨナラ3ランを放った。準決勝・北陽戦でも同点の延長17回に1番・池田がサヨナラ弾。決勝は近大付に惜敗も、同一チームの1大会サヨナラ弾2本は春夏通じて史上初で、その快進撃は「ミラクル新田」と称えられた。

《愛媛県勢の夏122勝目》愛媛県勢は夏の甲子園で通算122勝目。都道府県別の通算勝利数で和歌山に並ぶ6位タイに浮上。

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