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ソフトバンク再建は藤本新監督&王相談役の最強タッグで 新監督は若手に号令「2軍選手にも十分チャンス」

2021年10月30日 05:30

野球

ソフトバンク再建は藤本新監督&王相談役の最強タッグで 新監督は若手に号令「2軍選手にも十分チャンス」
就任会見で意気込みを語るソフトバンク・藤本新監督 Photo By 代表撮影
 ソフトバンクは29日、新監督に藤本博史2軍監督(57)が昇格すると発表しペイペイドームで就任会見を行った。同時に王貞治球団会長(81)が「取締役会長兼特別チームアドバイザー」に就任することも発表。ダイエー時代に監督と選手の間柄だった二人が、新監督と特別チームアドバイザーで強力なタッグを組み、若手育成も視野に入れながら日本一とリーグVの奪回を目指す。
 新たに球団の顔となる自慢の口ヒゲは、いつも以上に端正だった。藤本新監督が就任の打診を受けたのは10月上旬。「頭がポポッとなった。こんな光栄なことは巡ってこないだろうと思っていた。優勝、日本一を目指して頑張っていきたい」。2軍打撃コーチから始まった指導歴11年目。来季から初めて古巣の最高峰ポジションを担うにあたり、「凄く緊張しています」という新指揮官には、球団から最高の“相談役”が用意された。王会長だ。

 新体制を支えるべく王会長に新たな肩書が加わり、役職は「取締役会長兼特別チームアドバイザー」となった。これまで試合前練習などで選手の動きをチェックし適切な助言をしてきた。今後は指導機会がさらに増え、秋季キャンプも積極帯同する予定だ。技術面だけでなく、心構えを伝える。「今まで以上に試合でどうするか、の声かけを。熱心にやっても結果が伴わなければプロとしては評価されない。能力はあるが試合の戦い方で(能力が)伴っていない。彼らには結果で、と伝えていきたい」と王会長は意気込んだ。

 2人のタッグは2度目。95年にダイエー監督として王会長が就任した際、藤本監督は現役選手だったが、チームが99年に九州移転後初のリーグ制覇時には現役を引退していた。藤本監督は今も悔やんでいる。今度は王会長とともに勝ちたい気持ちがある。「会長が監督になってから、強いホークスができあがった。自分のときにガクンと落ちるのは嫌。会長と相談しながら進めたい」と力を込める。

 決意を聞いた王会長は「一番、チームを熟知している。新たな形でスタートし新しいホークスができるのではないか。思い切ってサポートする。思い切ってやってほしい」と全面的な協力を約束した。

 11月2日から、頼もしい支えのもと藤本新監督は、1軍の全体練習を指揮。同4日からは秋季キャンプが始まる。若手と中堅にはさっそく、大号令をかけた。「レギュラーは決まっていない。いきのいい2軍選手にも十分にチャンスはある。2軍と同じことをやっては1軍メンバーに勝てない。競争でポジションを勝ち取ってもらいたい」。育成手腕は折り紙付き。実りの秋から、新特別チームアドバイザーとの強力タッグで日本一を奪回する。(井上 満夫)

 ◇藤本 博史(ふじもと・ひろし)1963年(昭38)11月8日生まれ、大阪府出身の57歳。天理2年夏の甲子園でベスト4。81年ドラフト4位で南海(現ソフトバンク)入団。98年にオリックスへトレード移籍し、同年限りで引退。1軍通算1103試合で打率・235、105本塁打、419打点。11年からソフトバンクの打撃コーチ、3軍、2軍監督などを歴任。右投げ右打ち。

 《「81」番継承》藤本新監督が背番号を工藤前監督が付けていた「81」に変更する意向を明かした。「今は76番ですけど、変わることになると思います。(工藤前監督は)勉強熱心な方だった。少しでも近づくために」と笑みを浮かべた。2人は同じ1963年度生まれ。監督要請を受諾後に電話で「不安はありますが全力でやります」と言うと、「“博史やったら大丈夫やろ”って」と言われたという。「今まで話し合ったなかで、凄い明るかった」。11月2日のペイペイドームでの全体練習から1軍の指揮を執る。

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