MLBコミッショナーが会見、両リーグでのDH制導入に合意「ベテラン野手に新たな仕事を生み出す」

2022年02月12日 05:30

野球

MLBコミッショナーが会見、両リーグでのDH制導入に合意「ベテラン野手に新たな仕事を生み出す」
会見した大リーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナー(AP) Photo By AP
 大リーグ機構(MLB)のロブ・マンフレッド・コミッショナーが10日(日本時間11日)、オーナー会議が行われたフロリダ州オーランドで記者会見し、労使交渉の現状について説明。「ベテラン野手に新たな仕事を生み出す」と、両リーグでのDH制導入に合意したことを明かした。
 野手の出場機会増や移籍活性化のため、選手会がかねて導入を求めており、コロナ下で60試合に短縮された20年は、投手の故障防止を目的に限定導入された。今回の合意により昨季ア・リーグMVPで二刀流のエンゼルス・大谷も恩恵を受ける。

 昨季はナ・リーグ球団主催での交流戦10試合中8試合に出場したが、代打が中心。投打同時出場した1試合を含めても計11打席にとどまった。今季の敵地交流戦10試合はスタメン出場が可能になり、打席数増加と本塁打王再挑戦への期待が高まる。将来的な移籍球団の選択肢がナ球団にも広がり、契約交渉でもメリットは大きい。

 MLBと選手会は年俸の最低保障額、課徴金(ぜいたく税)など主要争点で溝がある。次回交渉は12日(同13日)。16日(同17日)のキャンプ開始や3月31日(同4月1日)の開幕への影響が懸念される中で、同コミッショナーは「現段階で変更はない。予定通りプレーするため、合意できると信じている」と自信を示した。

 新労使協定が締結されれば1週間以内にキャンプインできると主張。開幕までの準備期間としては「4週間が望ましい」と話した。

 ≪“補償制度”撤廃≫マンフレッド・コミッショナーは、ドラフト抽選制と、「クオリファイング・オファー」を提示したFA選手が他球団と契約した際に旧球団にドラフト指名権が与えられる補償制度の撤廃に合意したことも明かした。それぞれ、故意に負けてドラフト上位指名権を得る行為の防止と、FA市場活性化の狙いがある。新労使協定の締結に際して最大の溝は金銭面で、最低保障年俸や課徴金などについて双方の設定希望額に開きがある。

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