ヤクルト・村上、ノムさん超え53号 記念球「野村克也さんに差し上げたい」 バレ超え日本新61発ペース

2022年09月10日 05:30

野球

ヤクルト・村上、ノムさん超え53号 記念球「野村克也さんに差し上げたい」 バレ超え日本新61発ペース
<ヤ・広>2回無死、村上は中越えソロを放つ(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   ヤクルト7―6広島 ( 2022年9月9日    神宮 )】 ヤクルトの村上宗隆内野手(22)が9日、広島戦の2回に中越えに53号ソロを放って勝利に貢献。野村克也(南海=現ソフトバンク)、落合博満(ロッテ)を抜き、歴代単独6位に浮上した。64年に王貞治(巨人)が記録した日本選手最多の55本塁打にあと2本とし、バレンティン(ヤクルト)のプロ野球記録60本も超える61本ペース。2位のDeNAも勝ったため優勝マジックの再々点灯はお預けも、リーグ連覇に向け視界は良好だ。
 試合後、報道陣に球団を通じて村上のコメントが配信された。「53号のボールは野村克也さんに差し上げたいと思います」。今は天国にいる恩師とは1年目だった18年2月のキャンプ期間に初対面し「俺の記録を破れ」と激励されてから4年半。「その時はこんな日が来るとは思いませんでしたが、本塁打記録を上回ることができたので、いつの日かご報告に伺って差し上げたい」と約束した。

 63年の野村、85年の落合に並ぶ52号を放ってから3日。歴代単独6位に浮上する一発が出たのは2回だ。先頭で打席に入ると1ボール1ストライクから大瀬良が投じた外角126キロスライダーを強振。ボールゾーンからストライクに入ってくる「バックドア」にもフォームを崩されることはない。昨季までの3年間は24打数10安打で打率・417も今季は5打数無安打だった右腕からバックスクリーンに先制ソロ。「なんとか先に点を取ってチームに勢いをつけたかった」と胸を張った。

 6日の阪神戦。52号のホームインの際に天を見上げて合掌した。試合がなかった前日は、その写真を自身のインスタグラムに投稿。気合を入れ直し、この日の結果につなげた。6月から3カ月連続で月間MVPに輝いた主砲は9月も6試合で4発と勢いを持続し、これでシーズン61発ペース。チームの最強助っ人だったバレンティンが13年に記録したプロ野球記録の60発超えも現実味を帯びてきた。

 主砲の一発を含む3本塁打が飛び出し勝利。2位のDeNAも勝ったため、優勝マジックの再々点灯はきょう10日以降に持ち越しとなったが、絶対的に優位な状況に変わりはない。「僕の目標は一日一日成長すること。そこに数字、記録がついてきているだけ」と村上。オフにノムさんの墓前にリーグ連覇、そして61号も報告する。(青森 正宣)

 《王まであと2》村上(ヤ)が2回に53号ソロ。シーズン53本塁打以上は13年バレンティン(ヤ)の60本塁打を筆頭に史上6人目。日本人では64年王貞治(巨=55本塁打)以来58年ぶり2人目になった。シーズン124試合目での53号はバレンティンの120試合に次ぐ早さで、現在のペースならプロ野球新記録の61号まで届く計算になる。また、村上の53本塁打は全て4番でマーク。先発4番でのシーズン本塁打数としては、前記バレンティンの58本、02年カブレラ(西)の55本に次ぐ3位で、日本人では85年落合博満(ロ)の52本を抜く新記録だ。

 《今季25発目殊勲弾》この日の先制弾で肩書つきの殊勲アーチは今季25本目。殊勲本塁打をシーズン25本以上は63年野村克也(南海)の28本を筆頭に2リーグ制後10人目、13度目。ヤクルトでは89年パリッシュに並ぶ最多記録になった。

 《DeNA敗れれば…》ヤクルト、DeNAがともに勝ったため、ヤクルトの優勝マジック再々点灯は10日以降に持ち越された。今日ヤクルトが勝ち、DeNAが敗戦か引き分け、ヤクルトが引き分けでもDeNAが敗れればM12が出る。

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