4年間スタンド組でも諦めなかった男 ジェイプロジェクト・木内健二がたどり着いた神宮

2023年03月08日 11:01

野球

4年間スタンド組でも諦めなかった男 ジェイプロジェクト・木内健二がたどり着いた神宮
ジェイプロジェクト・木内健二 Photo By スポニチ
 【第77回JABA東京スポニチ大会   鷺宮製作所16―1ジェイプロジェクト ( 2023年3月7日    神宮 )】 大会2日目の7日、予選リーグ8試合が行われ、ジェイプロジェクトは鷺宮製作所に1―16で7回コールド負けした。
 上武大出身で2年目の木内健二内野手(23)は「7番・遊撃」で出場し、2打数無安打で1四球。2連敗で予選リーグ敗退が決まったが「格上の相手に負けてしっかり反省すべき点がでました。都市対抗出場に向けて良い経験にしたいと思います」ときょう8日に行われるJR西日本との最終戦に向けて前を向いた。

 長い苦労の末、憧れの神宮に立った。昭和第一学園(東京)出身。1メートル63、66キロの小兵ながら俊足巧打を武器にする遊撃手。関甲新大学リーグの上武大に進学にするも、全国制覇経験のある名門でのベンチ入りは至難の業だった。

 リーグ戦ではスタンドから仲間のプレーを見守る日々。木内が4年となった21年6月には全日本大学野球選手権大会でベスト4。その日も木内は神宮のスタンドにいた。結局、ベンチ入りは一度だけ。不完全燃焼で大学野球を終えることになった。

 それでも最後まで「上でも野球をやりたい」と諦めなかった。晴れ舞台でプレーする日を夢見て4年間、猛練習に励んだ。「厳しい練習が僕の基礎づくりになった」と確かな手応えもあった。そんな努力家の取り組みを上武大・谷口英規監督は見逃さなかった。野球へ向き合う姿勢から将来性があると評価された「スタンド組」は、都市対抗出場経験のあるジェイプロジェクトへの加入が決まった。

 2年目で初出場となった「スポニチ大会」。7日の鷺宮製作所戦では憧れ続けた神宮で初のプレー。スタメン出場でグラウンドを駆け「社会人野球でプレーできることに日々感謝の気持ち。恩は結果で返していくしかない。これからもレベルアップして活躍している姿を見せたいです」と語った。

 今大会は7日終了時点で2試合に出場し、3打数無安打。最終戦でスコアボードに「H」を灯して「小さな恩返し」から始めたい。(柳内 遼平)

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