本塁打出なくても甲子園で勝てる 投手力で少ない点差を守り勝つ岡田流

2023年05月02日 07:30

野球

本塁打出なくても甲子園で勝てる 投手力で少ない点差を守り勝つ岡田流
阪神・岡田監督 Photo By スポニチ
 【タイガース データ】阪神が本拠地の甲子園で放った今季初本塁打は、7試合目の4月26日巨人戦で佐藤輝だった。本塁打が出ると得点につながり勝率は上がるのだが、実は本塁打が出なくても甲子園で勝てるのが「岡田阪神」なのだ。
 昨季は「甲子園で本塁打が出なかった試合」(以下「本塁打なし」と表記)に21勝17敗2分けと勝ち越し。「本塁打なし」で勝率が5割を超えたのは12年ぶりだった。もっとも、前回の10年は統一球導入の前年で打高投低の傾向があり、本塁打の有無と甲子園の勝率に相関関係は見られない。その点、第1期岡田政権の04~08年では、06~08年の3シーズンで勝ち越し。3年間の「本塁打なし」で挙げた57勝のうち、75%にあたる43勝が2失点以下だった。特に08年は甲子園で00年以降最少の19本塁打しかなく、「本塁打なし」が44試合もありながら勝率・614を誇った。広い甲子園で本塁打が出ないから勝てないのではなく、投手力を生かして少ない点差を守り勝つスタイルが浸透していたといえそうだ。

 今季の「本塁打なし」は3勝2敗1分けで、敗戦時以外は全て1失点以下に抑えている。昨季も「本塁打なし」40試合のうち、23試合(58%)が2失点以下で、岡田監督は前回在任時と似た傾向のあるチームを引き継いだことになる。甲子園のチーム防御率2・16を考えても、投手戦に持ち込んだ方が勝機は見いだせるだろう。

 5月は対セの全5球団と甲子園3連戦が組まれている。ファンが喜ぶ本塁打が出れば最高だが、出なかった時の岡田采配にも注目したい。(記録担当・石丸 泰士)

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