赤星憲広氏 全球種を投げさせた9球目、最後の最後に甘いコースを“呼び込んだ”阪神・近本の決勝打

2023年05月28日 07:30

野球

赤星憲広氏 全球種を投げさせた9球目、最後の最後に甘いコースを“呼び込んだ”阪神・近本の決勝打
<神・巨>7回、中前に先制適時打を放つ近本(投手・グリフィン)(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神3―2巨人 ( 2023年5月27日    甲子園 )】 【赤星憲広 視点】近本が0―0の7回2死一、二塁から決勝の中前打。真っすぐ、ツーシーム、カットボール、ナックルカーブなどグリフィンが持つ全球種を投げさせて9球目のツーシームが真ん中に入ってきたところをとらえた。2ボール1ストライクからの高めカットボールをストライクと判定されて苦笑いしたが、そこから気持ちを切り替えてファウルで粘り、ボール球には手を出さず、集中を切らさずに、最後の最後に甘いコースを“呼び込んだ”。内容ある打席だった。
 岡田監督が、好投していた大竹に代打策をとり勝負をかけたイニング。3回以降はグリフィンの前に安打も出ずに苦しんでいたが、ワンチャンスをしっかりとモノにして、大竹に勝ちを付けることもできた。下位打線が出て、上位打線で還すという今季を象徴する1勝と言えた。

 この日は岩崎を初めから使わない予定だったと岡田監督が明かしている。その9回に2点を返されて少しバタバタしたが、それだけに近本の先制打の後に中野の2点中前打が大きかった。岩崎を休養させ、連勝も伸びた。いい流れができている。(本紙評論家)

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