阪神・大山 “ミスター虎の子”だ!6度目の1―0決勝打 頼れる主砲は後輩に高級香水贈る優しき兄貴分

2024年05月19日 05:15

野球

阪神・大山 “ミスター虎の子”だ!6度目の1―0決勝打 頼れる主砲は後輩に高級香水贈る優しき兄貴分
<神・ヤ>お立ち台でポーズを決める大山(右)とビーズリー (撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神1ー0ヤクルト ( 2024年5月18日    甲子園 )】 阪神・大山悠輔内野手(29)が18日のヤクルト戦で、0―0の4回無死一、二塁から決勝の左前適時打を放った。2試合連続打点となる一打は4月28日のヤクルト戦以来、今季2度目の勝利打点。20、21年にリーグ最多勝利打点「15」を挙げ、昨季もチーム最多15度の決勝打でリーグ優勝、日本一へけん引した主砲が、ようやく本領発揮モードに入りつつある。背番号3のキャリア6度目の「1―0決勝打」で、チームは4試合目にして5月の聖地初勝利。首位を堅持した。
 4番の役割は勝負どころで打って、チームを勝たせること。大山のバットが、僅差の試合に終止符を打った。

 「まずは点数を取るしかないので、ランナーを還すことだけ、初球からいく気持ちで準備していました」

 0―0で迎えた4回だ。中野、近本が四球でつないだ一、二塁の先制機。そこまでチームが無安打に封じられていたヤフーレが投じた初球、外角高めのカットボールにスイングを仕掛けた。当たりは良くはなかったが、気持ちのこもった打球は三遊間を抜けた。この一打が、終わってみれば決勝打になった。

 1―0勝利試合で大山が“虎の子の1点”をたたき出したのは通算6度目。藤本勝巳、安藤統男、藤田平というそうそうたるOBに並ぶ球団歴代4位タイに浮上した。前日から2試合連続打点で、4月28日の同戦以来となる今季2度目の勝利打点をマーク。20、21年にリーグ最多勝利打点「15」を挙げた男が、ようやく本領発揮モードに入りつつある。この1打点で球団生え抜き最速タイの8年目での500打点到達にも王手をかけた。

 チーム内では心優しき兄貴分だ。この日、21歳の誕生日を迎えた前川には約1カ月前にプレゼントを渡していた。入団直後から「香水マニア」を公言し、同じ柑橘系の香りを好む後輩に、自らが愛用していたフランスの高級化粧品ブランド「ゲラン」の5万円はくだらない香水を贈った。高卒3年目で開幕「6番・左翼」を勝ち取ったお祝いの意味合いもあったのだろう。前川は「めちゃくちゃうれしかったです。試合用バッグに入れて大事に使っています」と感謝し、スタメン時だけに使用する“戦闘用”の香水として使用。開幕から自身は状態が今ひとつ上がらなくても、後輩を思い、気配り、目配りは欠かさない。この日は結果で後輩に大きな背中を見せた。

 連日の安打は、完全復調を待つ岡田監督もうなずかせた。「今日も飛んだコースがいいだけやけどな」。そう話した指揮官は「Hのランプが付いて、打点も付くことが、バッターにとって一番の復調の薬やで」と続けた。

 接戦を制し、敗れた2位・巨人を1ゲーム引き離した。「チーム全員で勝ち取った勝利。また、明日(19日)も試合があるので頑張ります」と大山。完全復調は、もう目前だ。 (石崎 祥平)

 ○…大山(神)が4回に決勝の左安打。スコア1―0の試合で勝利打点を挙げるのは6度目で、2リーグ制以降の阪神では4位タイとなった。過去の主な打者では、新庄剛志と鳥谷敬が3度、掛布雅之と岡田彰布が2度となっている。

 ○…阪神のスコア1―0勝利は、4月9日広島戦(決勝打=近本)、5月12日DeNA戦(中野)、15日中日戦(近本)に次いで今季4度目。月間3度は13年8月以来11年ぶり。

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