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阪神 4位のままでも連勝でじわり首位Gに0・5差 また機能「4番・輝」「5番・大山」で今季3戦全勝

2024年07月16日 05:15

野球

阪神 4位のままでも連勝でじわり首位Gに0・5差 また機能「4番・輝」「5番・大山」で今季3戦全勝
<巨・神>ナインとタッチをかわす大山(左端)(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神2―0巨人 ( 2024年7月15日    東京D )】 阪神・大山悠輔内野手(29)が15日の巨人戦で先制の決勝二塁打を放ち、2連勝を呼んだ。4回2死一、三塁から均衡を破る一打を左翼線へ。唯一の好機を生かした。4番を外れた13日以降は3試合連続安打で、5番では今季3試合目で初打点。激走生還した佐藤輝明内野手(25)との4、5番の並びでは今季3戦全勝を飾り、4位のままでも首位・巨人に0・5ゲーム差まで再接近した。
 鋭い眼光を放ち、大山は迷いなく振り抜いた。両軍無得点の4回2死一、三塁。終わってみれば得点圏まで唯一走者を進めた好機で燃えた。2回は同じ赤星に見逃し三振。粘った末の9球目の内角低めカットボールに屈した。雪辱を期す――。その一心だった。

 「本当に先制点がほしかったし、ビーズリーが頑張って投げてくれていたので、なんとか1点取ろうと思って打席に入りました」

 初球から2球続けてシュートで内角をえぐられ、2ボールからの3球目。外角狙いのスライダーがやや内に入った。「しっかり準備していた。いいバッティングができた」。内、内なら次は外。読みも的中し、よどんだ空気を切り裂く白球が左翼線で弾んだ。

 「最終的に勝ったので、そこは一番。チーム一丸となって守り切れた」。薄氷を踏む勝利を素直に喜ぶ一方、5回以降の無得点を悔やんだ。「まだまだ反省する要素もある。2点を取って終わってしまっているので、個人としても、もっともっとやるべきことがある」。残る2打席で選んだ四球に満足はない。

 12日の中日戦では好機での三振を岡田監督に厳しく指摘され、翌13日から4番を外れた。6番、5番、5番の3試合で計8打数4安打4打点。5番では今季3試合目で初打点が付いた。4番を譲った佐藤輝とは3試合連続安打と激走で連動。「輝なら走ると思っていたので、僕も(三塁へ)走っていました」と感謝した。

 信条「全力疾走」を支える「足」は、天性の輪郭を持つ。日々のケアを担当する個人トレーナーの仲林久善氏は「膝下、ふくらはぎから足首にかけて、いい意味で細い。“シュッ”としている。機敏な動きができる大型選手の特長」と証言する。1メートル81、94キロの体格で昨季は全試合4番で先発。今季は2軍再調整こそありながら、数字以上の存在感で猛虎の核をなす。全ては生まれ持った「特別な足」のおかげだ。

 「勝って反省できるということもある。また明日も頑張ります」

 巨人3連戦の後は広島3連戦で前半戦終了のひと区切り。大混戦で“毎日が天王山”の夏、王者の主砲が真価を見せ始めた。
(八木 勇磨)

 《輝は激走ホームイン》佐藤輝は4回2死三塁でフルカウントから四球を選び、大山の先制二塁打では一塁から一気に生還した。「(藤本三塁ベースコーチが)回していたのでね。そのつもりで最初から走ってました」と激走を振り返り、岡田監督にも「2点目が大きかった」とたたえられた。帰途では巨人―阪神のOB戦で球場入りした先輩たちとすれ違う場面もあり、「頑張って…頑張ってと言うのはおかしいですけど、けがなく、安全が一番です」と“エール”を送った。

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