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【筑後鷹】板東湧梧 技術面のこだわり“封印”「投手はそういうものではない」打者に集中

2024年07月30日 06:00

野球

【筑後鷹】板東湧梧 技術面のこだわり“封印”「投手はそういうものではない」打者に集中
ソフトバンク・板東
 ソフトバンクの板東湧梧投手(28)が技術面のこだわりを“一時封印”し、復調への歩みを進めている。先発でのフル回転を目指したシーズンだったが、納得がいく投球ができずにもがき苦しんできた。今は1、2軍関係なく相手打者を抑えることにフォーカスし、目の前の登板に全力を尽くすことを目指している。
 必ず光が見えてくるはずだ。板東は自らの“現在地”について次のように説明した。

 「技術のところはやりすぎぐらいにやってきました。うまくいかずに悩むことが多くなってしまった。どうしても自分の納得いく球を投げたいと思ってしまいがちなんですけど、投手はそういうものではない。抑えることが仕事なので。自分の中で闘いすぎる部分がある。マインド(考え方)の方に目を向けてシンプルに取り組んでます」

 昨季は中継ぎと先発で自己最多の5勝をマーク。今季は先発ローテーションへの定着を目指したシーズンだったが、ここまで苦しんでいる。オープン戦では3試合に投げて8イニングを無失点に抑えながらも開幕ローテーション入りを逃すと、1軍から遠ざかっている。4月下旬に背中を痛めるなどして実戦から遠ざかった期間もあった。

 キャンプから出力が上がらないなど、自らが思い描く投球ができずに思い悩んできた。どうしても「スピードもそうですけど感覚の部分が大きい。気持ちよく投げられていない」という。ただ、技術面の試行錯誤を続けているうちに一周してしまってもいた。「そこを抜けないといけない」

 今は技術面にこだわり考え込みすぎるのではなく、一人の投手として相手を抑えることに集中していくことを掲げている。「どこで投げても見てくれているファンの方もいる。そういう方に喜んでもらえる投球をするためには打者を抑えること。そこしかない。とにかく目の前のことに全力を尽くし、1、2軍も関係なく、自分の力を全力で発揮する。それの繰り返しだなと改めて気付けたので」と力を込めた。

 ここまで2軍戦は7試合に投げて2勝を挙げ防御率1・45。チームにとっても必要な存在だ。自らを信じて快投を積み重ねる。 (木下 大一)

 ◇板東 湧梧(ばんどう・ゆうご)1995年(平7)12月27日生まれ、徳島県出身の28歳。小2から投手兼遊撃手として野球を始め、鳴門では2年春から4季連続甲子園出場。JR東日本では18年の都市対抗で3勝挙げ、4強。18年ドラフト4位。昨季は先発11試合を含む30試合で5勝4敗、防御率3・04。1メートル82、84キロ。右投げ右打ち。

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