広島・矢野 再奪首へ「下を向いている暇はない」 直近の中日3連戦でミスも「すぐに見返してやろうと」

2024年08月31日 05:45

野球

広島・矢野 再奪首へ「下を向いている暇はない」 直近の中日3連戦でミスも「すぐに見返してやろうと」
広島・矢野 Photo By スポニチ
 広島は30日、台風10号の影響でヤクルト戦(マツダ)の中止が決定していたため、1軍本隊は遠征先の名古屋から約5時間かけて広島に戻った。前日29日は中日戦(バンテリンドーム)に敗れて7月31日以来、29日ぶりに首位陥落。リーグ2位からの再浮上へ向け、正遊撃手の矢野雅哉内野手(25)は決意を新たにした。「下を向いている暇はない」。27日からの中日3連戦では自身のミスが敗戦につながるなど、悔しいプレーが続いたが、残り30試合で真価を示す覚悟だ。
 6年ぶりのリーグ制覇に向け、矢野が奮起を誓った。今季はここまで自己最多の107試合に出場。遊撃のレギュラーに定着した25歳は、残り30試合を「本当の勝負」と位置づけ、意気込んだ。

 「残り30試合なので、下を向いている暇もない。ミスもあると思うが気にしていたら、そこから先がダメになっていくと思う。ミスをすぐにカバーできるのも野球。失敗してもすぐに見返してやろうとしか思っていない」

 広い守備範囲と強肩を武器に、これまで数々の好守で勝利に貢献。しかし直近3試合は悔しいプレーが続いた。27日の中日戦は1―0の4回2死一塁でカリステの遊ゴロを後逸。今季10個目の失策が逆転負けの引き金となった。翌28日の同戦では2―1の8回1死二塁で遊ゴロを処理するも一塁への悪送球で二塁走者を三塁に進めるなど、自身初の2試合連続失策を犯した。さらに前日29日の同戦でも1―2の5回1死三塁で迎えた打席でカウント1―1からスクイズを敢行するもファウル。ヒッティングに切り替わった5球目を打ち損じて投ゴロに倒れた。

 チームはリーグで唯一負け越している中日相手に1勝2敗で2カード連続の負け越しを喫した。7月31日以来、29日ぶりに首位陥落。しかし落ち込んでいる暇はない。「いろんな人に声をかけてもらった」。矢野は周囲のサポートにも感謝を示し、きょう31日のヤクルト戦へ向けて気持ちを切り替えていた。

 「自分は守りからの人間なので、そこを最優先に考えてやっていかないといけない。毎試合勉強させてもらっている。失敗しても、それが次の試合で、できるようになっていたら、一番の成長。良いことも、悪いことも自分のためだと思って、やっていきたい」

 失敗を恐れずに突き進む覚悟だ。覇権争いは入団4年目で初めての経験。熾烈(しれつ)な戦いが展開されている状況下では見えない重圧ものしかかる。「あまり変えずにやっていきたい」と前を向いた。首位の巨人とは0・5ゲーム差。残り1カ月余りの激戦で背番号61が真価を示し、優勝への原動力となる。(長谷川 凡記)

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